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その他の言語

エストニア語とフィンランド語における方位の関係

久しぶりにエストニア語に触れたくなって書棚にあった『まずはこれだけエストニア語』を読んでいたら一つ面白いことに気が付きました。

エストニア語はフィンランド語と同じ系統の言語なのでお互いに似ている語彙が数多くあります。

しかし方位を表す単語を見ていたときに「あれっ?」と思ったことが一つ。

エスト フィン
põhi pohjoinen
ida itä
lõuna etelä
lääs länsi 西

 

「北・東・西」はよく似ているのですが、「南」だけがかなり異なっています。

エストニア語で「南」は lõuna(ロウナ)。この lõuna はフィンランド語で「南西」を表す lounas によく似ています。

そこでテキストには出ていなかった八方位を調べてみると、次のような関係になっていました。

エスト フィン
põhi pohjoinen
kirre koillinen 北東
ida itä
kagu kaakko 南東
lõuna etelä
edel lounas 南西
lääs länsi 西
loe luode 北西

 

エストニア語で「南西」は edel(エデル)。この edel はフィンランド語で「南」を表す etelä によく似ています。

つまりエストニア語とフィンランド語で「南」と「南西」が入れ替わっているんですね。

「だから何?」と言われればそれまでの話ですが、なぜこのようになってしまったのか気になるところです。

 

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カンナダ文字の顔文字

この頃、インターネット上でよくこういう顔文字を見かけます。

ಠ‿ಠ

この ಠ はいったい何の記号なのでしょう?

調べてみると、これはインドのカンナダ語で使われるカンナダ文字だということがわかりました。

カンナダ文字の母音は次のとおり。

ಅ ಆ ಇ ಈ ಉ ಊ ಋ ಌ ಎ ಏ ಐ ಒ ಓ ಔ

この中にさきほどの文字はないですね。 続いて子音を確認します。

ಕ ಖ ಗ ಘ ಙ ಚ ಛ ಜ ಝ ಞ ಟ ಠ ಡ ಢ ಣ ತ ಥ ದ ಧ ನ ಪ ಫ ಬ ಭ ಮ ಯ ರ ಱ ಲ ಳ ವ ಶ ಷ ಸ ಹ

ありました! 左から12番目ですね。

ಠ のラテン文字への転写と発音記号は tha /tʰʌ/ となっています。英語の th に近い発音なのでしょうか?

なおカンナダ語では子音にダイアクリティカルマークを付けることで音節を表す仕組みになっているようで、この ಠ にマークを付けるとこんな文字も作れてしまいます。

ಠ ಠಾ ಠಿ ಠೀ ಠು ಠೂ ಠೃ ಠೆ ಠೇ ಠೈ ಠೊ ಠೋ ಠೌ ಠಂ ಠಃ ಠ್

これを使えばさきほどの顔文字にちょっとしたアクセントを付けることもできますね。

ಠ‿ಠಃ

以上、ちょっと可愛らしいカンナダ文字の紹介でした。

シヴーチ

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日本語には数多くの外来語があり、その多くは「英語、ドイツ語、フランス語」のようなメジャーな言語に由来しています。

では、ロシア語由来の外来語を挙げてみてと言われたら、どんな言葉を思いつくでしょうか?

今回は『新明解国語辞典』アプリのインデックス機能を使って、辞書の中からロシア語由来の外来語を拾ってみました。

  • アクティブ
  • イクラ
  • インテリゲンチア
  • カペイカ
  • クワス
  • コペイカ
  • コルホーズ
  • コンビナート
  • ザクースカ
  • サモワール
  • シューバ
  • スプートニク
  • 海象
  • ソビエト
  • ソフホーズ
  • タイガ
  • タワリシチ
  • ツァー
  • ツンドラ
  • トーチカ
  • トロイカ
  • トロツキスト
  • ノルマ
  • バラライカ
  • ピロシキ
  • フィトンチッド
  • ペチカ
  • ボルシェビキ
  • ボルシチ
  • メンシェビキ
  • ラーゲル
  • ルバーシカ

いかにもロシア語風(?)の単語が並ぶ中、ひときわ目立つのが「海豚」という単語。

さっそくタップしてみると、

セイウチ【{海象}・{海馬}】

〔ロ sivuch〕

オットセイに似た、大形の海獣。北極海に群棲(セイ)する。太くてあらいあごひげと長い二本の牙(キバ)を持つ。肉・脂肪・牙が利用される。〔セイウチ科〕

かぞえ方 一頭

「新明解国語辞典 第七版」

「海象」は「セイウチ」のことだったんですね。

それにしてもセイウチがロシア語というのはびっくり。

ただもう少し調べてみると、実は「sivuch=セイウチ」ではないという記述も見つかりました。

名はロシア語でトドを意味する「シヴーチ」(сивуч)に由来する。なおロシア語では「モールシュ」(морж) と呼ぶ。

Wikipedia「セイウチ」より

セイウチ【海象】 〘名〙

(ロシア sivuč 「とど」の意の誤伝)…

「精選版 日本国語大辞典」

つまり「セイウチ」のもとになったロシア語(сивуч、sivuč)は実は「トド」を意味する単語だったということ。

これは当のトドやセイウチについては死活問題かもしれませんが、トドとセイウチの違いがよくわかっていない私のような人にとってはとりたてて大きな問題ではない、、、と言ったらトドやセイウチに失礼でしょうか。

 
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maŋkət kuri?(どこから来たの?)

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白水社の語学入門書ニューエクスプレスシリーズの中のマニアックな一冊『日本語の隣人たちⅡ』では、ロシアのカムチャッカ半島北部で話されているアリュートル語という言葉を扱っています。

そのスキットの冒頭部分はこんな感じ。

mititta: mej jatti!

nukarija: an!

mitutta: maŋkət kuri?

nukarija: wajənu=qun nutaŋ tətkurək.
tənunuɣilik / təvənʔənalək / təɣunanalək.

ミティッタ:いらっしゃい

ヌカリヤ:うん。

ミティッタ:どこから来たの?

ヌカリヤ:ツンドラに行ってきたよ。
ヤナギラン/ベリー/ハイマツの実を採りに行ってきたよ。

 

『日本語の隣人たちⅡ』P.37

この中の maŋkət kuri?(どこから来たの?)という三行目のフレーズに関して、次のような説明が出ていました。

アリュートル語で挨拶の表現としてよく使われるのは maŋkət kuri?[マンクト クーリ]「どこから来たの?」です。聞かれたほうは「川に(魚釣りに)行ってきた」「店に(買い物に)行ってきた」などのように、出かけた場所を答えます。

『日本語の隣人たちⅡ』P.38

「どこから来たの?」というのは挨拶の表現だったんですね。

改めて考えてみると、これはとてもユニークな挨拶。

私たちの生活を振り返ってみたときに、顔を合わせた人に「どこから来たの?」と聞けるような場面というのはどれくらいあるでしょうか?

朝、職場で顔を合わせた同僚に「どこから来たの?」と聞くのはおかしいですし、仕事の後に会った友人に「どこから来たの?」と聞くのもおかしな感じがします。

あえて言うなら、週末の夜に会った友人に「どこから来たの?(=今日はどこへ行っていたの?)」と聞くのはありかもしれません。

つまりこれって月曜から金曜まで毎日違うところへ行って、違うことをするような暮らしをしていない限り、成立しない挨拶なのではないでしょうか?

たった一つの挨拶の中から、知らない人たちの暮らしが見えてくるようでおもしろいですし、毎日同じ職場に行くというルーティーンの中にいる自分のような人間にとっては、とても魅力的な世界に映ります。

 

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スワジランド、エスワティニ

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最近の気になるニュースといえばこちら。

アフリカ南部の王国スワジランドの国王ムスワティ3世は19日、自身の誕生日と独立50年を祝う式典で、国名を「エスワティニ」に変更すると発表した。スワジ語で「スワジの地」を意味する。AFP通信などが報じた。

ハフィントンポスト「スワジランドが国名変更。これからは、エスワティニです。」より

なぜこのニュースが気になったのかというと、以前のエントリーで、日本語で「ランド」の付く国はアイスランド、アイルランド、スワジランド、ニュージーランド、フィンランド、ポーランドの6つであると書いたことがあったから。

アイスランド Iceland
アイルランド Ireland
スワジランド Swaziland
ニュージーランド New Zealand
フィンランド Finland
ポーランド Poland

 

ランドの付く国

しかしスワジランドがエスワティニになれば、ランドの付く国は一つ減って5つということになります。

ただここで一つ考えてみたいのは、そもそも国名というのはどの国にとっても一つではないということ。

例えば、フィンランドは英語では Finland ですが、フィンランド語では Suomi です。

スワジランドの新国名エスワティニ(eSwatini)は、スワジ語で「スワジの地」を意味するということですが、現地の言葉であるスワジ語ではもともと自分たちの国をエスワティニと呼んでいたらしいのです。

そうだとすれば、スワジランドをエスワティニに変えるということは、例えば Japan を Nippon に変えると言っているようなもの。

これは厳密な意味で国名の変更と言えるのでしょうか?

気になったので英語圏のニュースも調べてみると、そのあたりの事情を伝えているものもありました。

…So the kingdom’s 1.4 million residents might have been surprised on Thursday when King Mswati III, one of the world’s few remaining absolute monarchs, announced the news: The country will henceforth be known as eSwatini, the kingdom’s name in the local language. (It means “land of the Swazis” in the Swazi — or siSwati — tongue.)

Swaziland’s King Wants His Country to Be Called eSwatini – The New York Times

この The New York Times の記事ではエスワティニというのが現地語での国名であるということを伝えています。

なおこのような国名変更宣言で思い出されるのは2年ほど前のチェコ共和国(The Czech Republic)のケース。短縮の国名をチェコ(Czech)からチェキア(Czechia)に変更しますと宣言したはずなのですが、あれは定着したのでしょうか?

変更を宣言してもすぐに「はい、わかりました。地図帳も全部刷り直しておきますねー。」とはならないのが国名の難しいところ。エスワティニの名前はこれから無事定着するのでしょうか?

ロヒンギャ語のデジタル化

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イギリスの日刊紙『The Guardian』のウェブサイトにミャンマーに住むロヒンギャの人々についての興味深い記事が掲載されていました。

Language of the Rohingya to be digitised: ‘It legitimises the struggle’ | World news | The Guardian

これによると、ロヒンギャの人々が使うロヒンギャ語の文字が文字コードの標準規格であるユニコード(Unicode)に追加される計画があるとのこと。

It would allow the Rohingya to write emails, send texts and post on social media in their own language – a major step for a people who had no written script until the 1980s.

これによりロヒンギャの人々は、自分たちの言葉で電子メールを書いたり、テキストを送ったり、ソーシャルメディアに投稿したりできるようになります。1980年代まで書き言葉を持っていなかった人々にとって大きな一歩です。

ここで取り上げたいのはロヒンギャについての政治的な話題ではありません。

この記事を読むまで、世界には「文字のない言語」と「文字のある言語」だけでなく、「文字はあるものの、それをデジタル化できない言語」があるということを迂闊にも意識したことがありませんでした。

調べてみると、ロヒンギャ語はアラビア文字をベースに、ラテン文字やビルマ文字を借用した Hanifi script という文字を用いるとのこと。

これに対してラテン文字をベースにした表記体系もあるようなのですが、こちらは Hanifi script ほど一般的ではないようです。

ここでラテン文字で表記できるなら何とかなるだろうと考えるのは早計でしょう。

日本語はひらがな、かたかな、漢字という複雑な表記体系を持つ言語ですが、その隅々までデジタル化することができます。

そのことに慣れてしまった私たちは普段その恩恵を感じることはありません。しかし仮にローマ字しかデジタル化できないような環境を想像してみれば、ロヒンギャの人々が置かれている状況を少しは理解できるのではないでしょうか。

ロヒンギャ語がデジタル化されることで、彼ら自身の言葉で彼ら自身の状況を発信する機会が増えていくことは間違いないでしょう。その日が一日でも早い方がよいことは間違いありません。

こんなところにも世界の格差はあるのだなと気付かされたニュースでした。

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