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フィンランド語学習記 vol.319 − 探偵小説とクロスワードパズル

フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』に出てくる登場人物の一人にリーサ(Liisa)というキャラクターがいます。

写真のモデルとして世界中を回っているのに大の飛行機嫌いであったり、なかなか面白いキャラクターなのですが、

テキストも終わり近くの第26課で、そんなリーサの意外な趣味が明らかになりました。

Hän harrastaa erikoisesti salapoliisiromaaneja.(彼女は特に探偵小説を趣味にしています。)
*harrastaa(関心を持つ、趣味にする)、erikoisesti(特に)、salapoliisiromaani(探偵小説)

salapoliisiromaani の sala は「秘密」、poliisi は「警官」、romaani は「小説」の意味。

「秘密+警官」=「探偵」というのは、おもしろい組み合わせ。

フィンランド語らしい長い複合語になっています。

もう一つの趣味はこちら。

Liisa harrastaa myös ristisanatehtäviä.(リーサはクロスワードパズルも趣味にしています。)
*myös(〜もまた)、ristisanatehtävä(クロスワードパズル)

ristisanatehtäviä の risti は「十字」、sana は「単語」、tehtävä は「仕事」の意味。

「十字+単語」=「クロスワード」というのは、一瞬??と思うものの、考えてみると英語と同じ組み合わせ。

こちらもフィンランド語らしい長い複合語になっています。

それにしても探偵小説やクロスワードパズルが好きというのは、なかなか渋い趣味ですね。

そんなリーサのこれからの活躍に期待したいと思います。

New York, New York

今まで訪れた中で一番好きな街を選べと言われたら、

ロンドンやシドニーやヘルシンキもいいなあと思いながら、結局はニューヨークと答えるのかもしれません。

ニューヨークを訪れたのは大学生のとき。

そのときの印象は高いビルが多くて日陰が多いなあという印象。2月だったので、マイナス9度などという日もあったのを記憶しています。

メトロポリタン美術館やMOMAをまわったり、ブロードウェイでミュージカルを見たり、きらびやかな世界の一端も覗いたはずなのですが、今思い返してみるとニューヨークのイメージというのはなぜかモノクロームの映像として浮かび上がってきます。

それでももしアメリカに住むことができるのなら、太陽が燦々と降り注ぐ西海岸の街よりも、モノクロのニューヨークに住んでみたいと思います。

そんなニューヨークの記憶はもうおぼろげなのですが、この曲を聴くと急に懐かしい気持ちになるのは不思議なもの。

Start spreading the news
I am leaving today
I want to be a part of it
New York, New York

These vagabond shoes
They are longing to stray
Right through the very heart of it
New York, New York

『New York, New York』

いわゆるスタンダード・ナンバーなので、ニューヨークと聞けばすぐにこの曲が思い浮かぶという人も多いのではないでしょうか。

オリジナルは1977年の映画『ニューヨーク・ニューヨーク』のテーマソングになったライザ・ミネリのバージョン。

その後にカバーされたフランク・シナトラのバージョンも広く知られています。

また2011年の映画『SHAME』の中でキャリー・マリガンがしっとりと歌い上げるバージョンも大好きです。

映画のシーンのようにバーでワインを傾けながら、この曲を聴くことができたら最高なのですが。

あるへいぼう

photo credit: Barber Shop via photopin (license)

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目的もなく辞書をパラパラとめくっているときの面白い発見の一つは「えっ? そんなものに名前があったの?」という単語を見つけること。

先日もこんな単語を見つけました。

アルヘイぼう【有平棒】

(有平糖に似ているからという)床屋の看板に用いる赤・白・青のらせん模様の棒。

「広辞苑 第五版」

調べてみると、有平糖というのはポルトガル伝来の砂糖菓子のこと。

その有平糖に由来するという「有平棒」は、英語でサインポール(signpole)とも呼ばれています。

人の認識というのは不思議なもので、子どもの頃から繰り返し見てきた「有平棒」が「有平棒」であることを知らなくても、全く違和感はありません。

もしそれを話題にしたいなら「床屋の前にある三色のくるくる」なんていう呼び方でも十分なのです。

子どもの頃から何度も床屋さんに通いながら、あの棒が何と言う名前なのか知らずに、またそんなことに一度も興味を持つことなく生涯を終える人もいるはず。

一方、有平棒を知ってしまったあなたは、有平棒を知っている人のグループに属してしまい、有平棒を知らない人のグループに戻ることは二度と出来ないのです。

そんなどうでもよいことを考えていると、いつのまにか夏の一日が終わっていきます。

smoko

この頃、仕事をしていると、頻繁に「ちょっと一服」したくなってしまいます。

一服といっても、タバコを吸う訳ではないので、大抵はコーヒーを一杯。仕事の区切りにコーヒーが欠かせなくなってしまいました。

そんな「ちょっと一服」を表わす、オーストラリア英語のスラング(Aussie slang)に smoko という単語があります。

smoko

(colloquial, Australia, New Zealand and nautical) A cigarette break from work or military duty; a brief cessation of work to have a smoke, or (more generally) to take a small rest, snack etc.

「Wiktionary」

オーストラリア英語のスラングには、この smoko のように[-o]で終わる名詞がたくさんあります。

例えば、ambo(=ambulance)、arvo(=afternoon)、bizzo(=business)などなど、どれもいかにも Aussie slang という響き。

仕事に疲れたら、

A:Smoko?
B:Yes!

という軽いノリで、休憩に持ち込んでしまうのはどうでしょう?

『ブルックリン・フォリーズ』ポール・オースター著

photo credit: the wood via photopin (license)

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ポール・オースターの『ブルックリン・フォリーズ』という小説を読みました。

心に残るとても素敵な小説だったので、簡単に紹介しておきます。

物語の語り手は59歳で元保険外交員のネイサン・グラス。

妻と別れ、仕事を引退し、肺ガンを患ったネイサンは、生まれ故郷のブルックリンに戻ってきます。

私は静かに死ねる場所を探していた。誰かにブルックリンがいいと言われて、翌朝ウェストチェスターから偵察に出かけていった。ブルックリンに戻るのは五十六年ぶりで、まったく何も覚えていなかった。私が三つのときにわが家はブルックリンを離れたが、私は本能的に、かつて一家で住んでいた界隈に帰っていった。傷ついた犬のように、生まれた場所へと這い戻っていったのだ。

P.3

死に場所を探しにやってきたブルックリンで、ネイサンを待っていたのはさまざまな人との出会いでした。

ネイサンの甥で、かつてはアカデミズムの世界で将来を嘱望されながら今は古書店員として働いているトム・ウッド、

物語の主要な舞台となるブライトマンズ・アティックという古書店を営むハリー・ブライトマン、

トムの姪で、謎めいた雰囲気の少女ルーシー。

『ブルックリン・フォリーズ』はそんな登場人物をめぐる一種の群像劇。

ネイサンがブルックリンに戻ってくることがなければ、決してつながることのなかった人たち、その人間模様がとても魅力的に描かれています。

また社会という規範から思いがけずはみ出してしまった、さまよえる人々を暖かく受け入れてくれるブルックリンという街もこの物語のもう一つの主人公なのかもしれません。

ややありきたりな言い方になってしまいますが、人の温かさ、生きる希望のようなものが、底の方にゆっくりと流れているそんな小説です。

何となく八方塞がりな気持ちになったとき、どうしようもないくらいの絶望に襲われたとき、静かにページをめくって、物語の世界に心を浸せば、いつのまにか思いがけない光が見えているかもしれません。

 

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「北光社」の思い出と「北書店」訪問記

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新潟の本好きの人にとって「北光社」という名前には特別な響きがあるのではないでしょうか。

北光社というのは、新潟の古町という繁華街の一角にあって、残念ながら2010年の冬に閉店してしまった老舗書店の名前。

子どもの頃には、新潟駅前からバスに乗って古町へ行き、いくつかのお店とともに北光社に行くのが楽しみでした。

当時は書店に行くというのが最大のエンターテインメント。本棚を見ているだけで、一日飽きずに過ごすことができます。

新潟市街には紀伊国屋書店という大型書店もあるのですが、北光社には他の書店にはない大人の魅力があったように思います。

また棚にも一つ面白い特徴があって、それは文庫の棚が作家ごとになっているということ。

大型書店などの棚を思い浮かべてもらうとわかると思うのですが、普通、書店の文庫棚というのは「岩波文庫」「新潮文庫」「文春文庫」など、出版社ごとに分けられています。

北光社では、異なる出版社の本も作家ごとにまとめて並べてあるので、好きな作家の作品を漏れなくチェックすることができました。

今思うとあの陳列は大変だったに違いないと思うのですが、当時の自分にとっては北光社へ行く大きな理由の一つになっていました。

そんな思い出のある北光社も、残念ながら2010年に閉店してしまいます。

その最後の店長であった方が、北光社の閉店後に「北書店」という新しい個人書店を開いていると聞いて、ぜひ一度行かなければ!と思っていたのですが、なかなか機会もなく。今回ようやく実現しました。

友達に車を出してもらい、新新バイパスから、桜木インターで降りて、白山公園の前を通って、新潟市役所の前へ。

(このあたり地元の人しかわからない情報ですみません。)

市役所の向かい、大学病院も向こうに見えるマンションの1階に北書店はありました。車を市役所の駐車場に停めて、歩いていきます。

それほど大きくない店内は、郷土本のコーナー、本や書店に関する本のコーナー、詩集のコーナーなど、いくつかのコーナーに分かれていて、置いてある本の趣味があまりにも自分にぴったりなのでびっくり。

そして『うらおもて人生録』のような、自分が愛してやまない本が、さりげなく面陳してあるという。。。そんなディテールにも感動!

わざわざ県外から見に来る人もいると聞いて「さもありなん」と思います。

そして自分ももちろん何か買って帰ろうと思い、二冊をチョイス。

どちらも普通の街の書店ではなかなか見つけることのできない、小さな出版社の本です。

 

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短い時間の滞在でしたが、とても素敵な時間を過ごすことができました。また来ます!

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