乾かしてから、前髪の調節をしていきますね。
普段通っている美容室にて。隣の席の女性客を担当していた美容師さんが呟いたこんな一言が気になりました。
前髪の調節? 間違いではないと思いますが、何だか微妙なひっかかりのようなものを感じました。
個人的には、この場合「調節」よりも「調整」の方がしっくりくるような気がします。
帰宅後にさっそく辞書を引いてみました。
ちょうせつ[調節]
ほどよく調子をととのえること。
「三省堂国語辞典 第七版」
ちょうせい[調整]
- 全体がうまく行くように、それぞれの部分の調子をあわせること。
- 〔ぐあいの悪いところ・(からだの)調子を〕ととのえること。
- 〘農〙米の もみがらを取り去って、玄米にすること。もみすり。
…
「三省堂国語辞典 第七版」
調節は「ほどよく」、調整は「全体がうまく行くように」。
わかるようでわからない説明です。
例えば、次の例にはどんな違いがあるでしょう?
- 室内の温度を調節する
- 室内の温度を調整する
「違いはない」と言い切ってしまってもよいのですが、頭の中で何度も反芻しているうちに、次のような微妙な差異があるように思えてきました。
- 調節=人間にとって快適に修正する(暑いので温度を下げる、寒いので温度を上げる等)
- 調整=目的に対して正しく修正する(クールビズなので温度を高めに設定する等)
ただこの違いをさきほどの前髪に当てはめてみると、やはり「調整」よりも「調節」の方が合っているのかなと思ったり。。。
どうもよくわからなくなってしまったので、この問題はもう少し考えてみたいと思います。
三省堂国語辞典 第七版
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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