たおやかな山容
NHK BS で放送している「にっぽん百名山」という番組を見ていたときのこと。
ナレーションの中で、ある山について「たおやかな山容」という表現をしていました。
たおやかというのは素敵な日本語だなと思いつつ、正確な意味を聞かれたら上手く説明できない気がしたので、辞書を引いてみることにしました。まずは三国から。
たおやか[(×嫋やか)]
優美で、なよなよしているようす。たわやか。
「三省堂国語辞典 第七版」
優美はわかるのですが、なよなよというのはちょっと意外。
これだと褒めているのか、貶しているのかよくわかりません。
どちらかというと、たおやかという日本語にはプラスのイメージがあったのですが、嫋やかという漢字からはマイナスのイメージも読み取ることができます。続いて新明解も引いてみました。
たおやか
(女性が)優美な姿・しぐさを示したり気立てをそなえていたりする様子だ。
「新明解国語辞典 第七版」
こちらは外見だけでなく、内面も含んだ評価になっています。
また明確に褒め言葉として定義されている点でも三国とは異なっています。
いずれにしても一つ言えることは、このたおやかという言葉は他の日本語に置き換えるのが難しいということ。
でもそういう日本語にこそ、日本語固有の美しさがあるということも言えるのかもしれません。いかがでしょう?
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