フィンランド語学習記 vol.496 − 動作主分詞の使い方
昨日に続いて、フィンランド語の動作主分詞について。
フィンランド語学習記 vol.495 − 動作主分詞の作り方
昨日作ったのは次のような表現。
Pekan avaama kirje(ペッカが開いた手紙)
このフレーズを使って、次のような文を作ってみたいと思います。
oli valokuva.
(ペッカが開いた手紙の中には写真が入っていた。)
(ペッカが開いた手紙の中には写真が入っていた。)
「手紙の中」なので、kirje を kirjessä と内格[-ssA]の形にすればよいのかなと思いますが、、、
* Pekan avaama kirjessä oli valokuva.
(ペッカが開いた手紙の中には写真が入っていた。)
(ペッカが開いた手紙の中には写真が入っていた。)
これは間違い。
kirjessä を修飾する動作主分詞 avaama も kirjessä に合わせて内格の形にしなければなりません。
Pekan avaamassa kirjessä oli valokuva.
(ペッカが開いた手紙の中には写真が入っていた。)
(ペッカが開いた手紙の中には写真が入っていた。)
これでできあがり。
なおテキストには次のような表現も出ていました。
Pidin lainaamastani kirjasta.
(私は借りてきた本の内容が好きだ。)
(私は借りてきた本の内容が好きだ。)
Pekka antoi kadulta löytämänsä lompakon poliisille.
(ペッカは道で拾った財布を警察に届けた。)
(ペッカは道で拾った財布を警察に届けた。)
太字の部分は「人称代名詞の属格+動作主分詞」の人称代名詞が省略されて、代わりに動作主分詞の末尾に所有接尾辞が付いた形になっています。
minun | lainaama kirja | |
↓ | ||
Pidin | minun | lainaamasta kirjasta. |
↓ | ||
Pidin | lainaamastani kirjasta. |
hänen | löytämä lompakko | ||
↓ | |||
Pekka antoi kadulta | hänen | löytämän lompakon | poliisille. |
↓ | |||
Pekka antoi kadulta | löytämänsä lompakon | poliisille. |
このように分詞の動作主と主語の動詞が同じときには、動作主に当たる人称代名詞の属格は省略するのがルール。
人称代名詞と所有接尾辞の関係を念のため確認しておきましょう。
一人称単数 | minun | [-ni] |
---|---|---|
二人称単数 | sinun | [-si] |
三人称単数 | hänen | [-nsA] |
一人称複数 | meidän | [-mme] |
二人称複数 | teidän | [-tte] |
三人称複数 | heidän | [-nsA] |
このように語尾が複数重なる形は少々ややこしく、認識するのに時間がかかってしまいます。
とはいえ、これでフィンランド語の5つの分詞はすべて終了。
お疲れさまでした!