フィンランド語学習記 vol.74 − 関係代名詞(joka)

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フィンランド語教室30週目のレポート。

今回は関係代名詞 joka の使い方を習いました。

関係代名詞というのは、日本語にはない概念です。

しかしほとんどの人は、関係代名詞と聞くと、中学英語で習った関係代名詞のことを懐かしく(?)思い出すことになるのではないでしょうか。

そんな関係代名詞(joka)の使い方を以下にまとめてみたいと思います。

 

関係代名詞 joka の使い方

まずは関係代名詞 joka を使った実際の文章を見てみましょう。

Minulla on ystävä, joka asuu Suomessa.(私には、フィンランドに住んでいる友達がいます。)

これだけではわかりにくいので、左から一語ずつ順番に日本語との対応に注意しながら読んでみましょう。

Minulla on ystävä , joka asuu Suomessa .
私には います 友達が その友達は 住んでいます フィンランドに

 
何となく、文の流れがつかめたでしょうか?

次にもう一度、前半と後半に分けて見てみます。

[前半]Minulla on ystävä

「私には友達がいます」と友達を紹介しています。

[後半], joka asuu Suomessa.

どんな友達なのかと言うと、「その友達はフィンランドに住んでいるんです」と友達の説明をしています

こんな風に、先行する人やものを詳しく説明するのが、関係代名詞の働きであると言えるでしょう。

 

やはり格変化が待っている

次にこちらの文をご覧ください。

Minulla on kissa, jonka nimi on Mirri.(私は、ミッリという名前の猫を飼っています。)

さきほどの joka が、ここでは jonka という形になっています。ここでも左から一語ずつ順番に読んでみましょう。

Minulla on kissa , jonka nimi on Mirri .
私には います 猫が その猫の 名前は です ミッリ

 
関係代名詞 joka は、フィンランド語の他の代名詞と同じく格変化をします。

最初の文では「その友達」と「〜は」の働きをしていたので主格(joka)、次の文では「その猫」と「〜の」の働きをしているので属格(jonka)の形になっています。

joka の格変化はご覧のとおり。

単数 複数
主格 〜は joka jotka
属格 〜の jonka joiden
joitten
分格 〜を jota joita
内格 〜の中に jossa joissa
出格 〜の中から josta joista
入格 〜の中へ johon joihin
接格 〜の表面で jolla joilla
奪格 〜の表面から jolta joilta
向格 〜の表面へ jolle joille
様格 〜として jona joina
変格 〜に(なる) joksi joiksi

[参考]フィンランド語文法ハンドブック

相変わらず盛りだくさんです。とはいえ、それぞれの格語尾の形はおおむね基本ルールを踏襲しているので、覚えるのはそれほど大変ではありません。

 

英語との違いは?

さきほど紹介した joka/jonka の関係は、英語の who/whose の関係と同じと言えます。

ここでは英語との違いをまとめてみました。

英語 フィンランド語
格変化 主格/所有格/目的格の3種類のみ たくさん!
先行詞との関係 先行詞が人なら who
もの・動物なら which
などの使い分けあり
使い分けなし
コンマ 制限用法=コンマなし
非制限用法ーコンマあり
常にコンマあり

*制限用法と非制限用法の違いについては、また別の機会に。

英語の方が簡単な点とフィンランド語の方が簡単な点があるようです。この勝負は引き分けといったところでしょう。

 

まとめ

今回は関係代名詞 joka の用法をまとめてみました。理解するだけなら、それほど難しい文法項目ではなさそうです。

あとは使いこなせるように練習あるのみ。頑張りましょう。