フィンランド語学習記 vol.354 − 条件法の使い方(1)
前回のフィンランド語教室では「条件法」を扱いました。
条件法とは?
Sanoisin, jos tietäisin.(もし知っていれば、言いますよ。)
*sanoa(言う)、jos(もし〜ならば)、tietää(知っている)
*sanoa(言う)、jos(もし〜ならば)、tietää(知っている)
この文の含意は「もし知っていれば、言いますよ。知らないから、言えません。」ということ。
いわゆる仮定の話(本当ではないこと、不確かなこと)を表すための形です。
さきほどの文では、二つの動詞が次のように語形変化していました。
Sanoisin, | jos | tietäisin. |
↑ | ↑ | |
sanoa | tietää |
二つの動詞の中に含まれている[-isi-]という文字列が条件法の印です。
既にお気付きの方もいると思いますが、これは英語の「仮定法過去」に当たる表現。
ただ英語との違いは、二つの節の動詞が同じように語形変化しているということ。
英語なら次のような形になりますね。
I would say | if | I knew. |
↑ | ↑ | |
I say | I know |
条件法のさまざまな用法
条件法は、単に表現を丁寧にしたいときにも使われます。
Saisinko vettä?(水をいただけますか?)
*saada(もらう)、vesi(水)
*saada(もらう)、vesi(水)
これで条件法を使わない ‘Saanko vettä?’ よりも、丁寧なニュアンスになるとのこと。
こういう表現はこれまでもよく見かけていたので、これは条件法というものだったのかとようやく腑に落ちた感じです。
また条件法は、強い願望を表したいときにも使われます。
Voi kun tulisi kesä!(夏になればいいのに!)
*tulla(〜になる)、kesä(夏)
*tulla(〜になる)、kesä(夏)
これはいまの季節にぜひ使ってみたい表現ですね!
以上、今回はフィンランド語の条件法について紹介してみました。
明日のエントリーでは、語形変化のパターンをまとめてみたいと思います。