どれくらいの間、◯◯語を勉強していますか?
外国語を学んでいる人なら、おそらく一度くらいは次のような質問をされたことがあるのではないでしょうか?
- How long have you studied English?
- Kuinka kauan olet opiskellut suomea?
- あなたはどれくらいの間、日本語を勉強していますか?
こういった質問をされたときに、
「半年です。」
「たった半年でそんな上手に?」
「たった半年でそんな上手に?」
という会話につながることはほとんどなく、
「3年続けているのですが、なかなか上達しなくて。」
「外国語って難しいですよね。」
「外国語って難しいですよね。」
という会話がにつながることが圧倒的に多いのではないでしょうか。
そういう意味では冒頭のような質問は外国語学習において「言わぬが花」の類いの質問なのかもしれません。
ただ改めて考えてみれば、外国語学習において「どれくらいの間、◯◯語を勉強していますか?」などというのは本質的に意味のない質問であるとも言えます。
なぜなら大切なのは期間よりも、トータルの時間と密度。
例えばある言語を3年間勉強したとしても、1日15分なら3年間で約250時間。1日1時間なら3年間で約1,000時間になります。(実際には1日15分でも毎日続けられる人の方が少ないでしょう。)
ある言語で日常レベルのコミュニケーションができるようになるまでに必要な学習時間が1,000時間なのか、2,000時間なのか、3,000時間なのかはわかりません。
ただ普通の人がこれだけの時間を確保するためには、人生のある時期に他のことを忘れて一つの言語に打ち込むという学習の「密度」も必要になるでしょう。
留学というのはこの密度を比較的楽に確保できる方法であり、逆に言えばこの密度さえ確保できるなら日本にいたままでも外国語を習得することはできるはずです。