秘密の動物学

17070201

英語で「動物学」は zoology。そういった学問の道に進む人というのは、子どもの頃から動物が大好き!という人が多いのかもしれません。

ただ動物は動物でも、この世界に存在が確認されていない動物、例えば、河童・ツチノコ・雪男などにどうしようもなく心惹かれてしまう人は zoology の道に進むことはできないのでしょうか?

しかし豊かな英単語の世界には、こんな言葉も用意されていました。

cryptozoology

NOUN

mass noun The search for and study of animals whose existence or survival is disputed or unsubstantiated, such as the Loch Ness monster and the yeti.

Oxford Dictionaries

[crypto-]は「秘密の、隠れた」を意味する接頭辞で、cryptozoology は「未確認動物学」の意味。

上記の語義に出てくるネッシーやイエティなど、まさに存在が確認されていない動物を研究するための学問です。

もちろん現実の世界においては、この cryptozoology が正式な学問とみなされることはないでしょう。

しかし少なくとも「ことば」の世界というのはそのような規範から自由であるということを、この cryptozoology のような単語は私たちに示しています。

私たちのことばは自由であり、ことばが自由であるということは私たちの生もまた自由である。そんな教訓をたった一つの単語からも学ぶことができる、というのは言い過ぎでしょうか。