「偏在」と「遍在」の違いとは?
お互いに字面のよく似た単語「偏在(へんざい)」と「遍在(へんざい)」の違いは何でしょう?
いくつかの国語辞書を引いてみた結果、一番シンプルで分かりやすかった三省堂国語辞典の語釈を引用してみます。
へんざい[偏在](名・自サ)
〔文〕かたよってあること。
「富のーをふせぐ」
「三省堂国語辞典 第七版」
へんざい[遍在](名・自サ)
〔文〕広くゆきわたって、どこにでもあること。
「三省堂国語辞典 第七版」
偏在は「かたよってあること」、遍在は「広くゆきわたって、どこにでもあること」。
字面は似ているのに意味はほぼ正反対。こういう単語のペアというのは非常に珍しいのではないでしょうか。
この二つがごちゃまぜになってしまうという人は「人(にんべんの偏在)には格差がある」と覚えておけばよいかもしれません。
また「偏在と遍在の違いくらいわかっている」という人でも、手書きではなくタイピングで文章を入力しているとつい誤変換をしてしまうことはあるはず。
しかもひとたび誤変換をしてしまうと、推敲の段階でそれを見つけるのはかなり大変です。
偏在 | 偏在 | 偏在 | 偏在 | 偏在 | 偏在 |
偏在 | 偏在 | 偏在 | 遍在 | 偏在 | 偏在 |
偏在 | 偏在 | 偏在 | 偏在 | 偏在 | 偏在 |
そういうケースも含めて、間違えやすい日本語の一つなのかなと思います。
三省堂国語辞典 第七版
価格: ¥1,700(記事公開時)
カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
App Storeで詳細を見る