『きょうの花活け』

photo credit: Forget me not via photopin (license)
もともと花というものとは全く無縁の生活を過ごしていて、チューリップやバラのような誰でも知っている花以外は名前も知らないくらいでした。
ただここ数年、花屋さんがあるとふらっと立ち寄ったり、お寺などで季節の花を楽しんだり、花を見る楽しみというものが少しずつわかってきたような気がします。
特に今年の春、鎌倉に引っ越してきてからは、その傾向が顕著になって、花を意識しながら過ごす時間がさらに増えてきました。
そして先日、鎌倉駅西口のたらば書房という本屋さんに行ったときに、この『きょうの花活け』という本が目立つ棚に平積みになっていて、手に取ってパラパラとめくっていたらじっくりと読みたくなり購入してしまいました。
考えてみると、花の本なんて買ったのは人生で初めてのことかもしれません。
本書『きょうの花活け』は鎌倉在住のフラワーアーティスト CHAJIN さんによる花活けの写真集。
もちろんフラワーアレンジメントの類には全く詳しくないのですが、写真を眺めているだけで何だか癒される気がします。
またフラワーアレンジメントというと、たくさんの花をバランス良く組み合わせて。。。とかなり難しい印象があったのですが、本書に出てくる花活けはとてもシンプル。
最初の章などは「1種類で活ける」となっていて、冒頭には赤い椿の花をたった一本、赤い器に活けた写真がのっています。
そのたたずまいがとても美しく、そうかこんなシンプルでもいいんだ、と新しい価値観に出会ったような気がしました。
また個人的には青い花が好きなので、繰り返し登場するアジサイやワスレナグサあたりの写真を見ながらほっこりとしています。
花好きな人、あるいはこれから花好きになる人も、きっとお気に入りの花活けに出会うことができる素敵な一冊だと思います。
誠文堂新光社
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