机の上の本

いわゆる複数形のある言語を母語とする人が日本語を学ぶと、日本語に複数形の概念がないということにびっくりするようです。例えば、

「机の上に本があります」というフレーズを聞いて、日本語のネイティブは何冊の本を想像しているの?

というような質問をされたことがあります。

まあ一冊かなあ。。。と思いつつ、自信がなかったので Google 翻訳で英訳してみると、

机の上に本があります。
→ There is a book on the desk.

と変換されました。

ただ改めて考えてみると、英語のように複数形があったとしても結局わかるのはそのものが「1」か「2以上」かということ。

  • There is a book on the desk.
  • There are (some) books on the desk.

上の文で本は一冊に決まっていますが、下の文では本は三冊かもしれないし五冊かもしれません。そういう意味では、

There are (some) books on the desk. というフレーズを聞いて、英語のネイティブは何冊の本を想像しているの?

という逆質問も成り立つのではないでしょうか。

結局、日本語を母語とする人は「複数形なんてなぜあるの?」と言い続けるでしょうし、複数形のある言語を母語とする人は「なぜ複数形がないの?」言い続けることになるのでしょう。

いつの日か、この両者がわかり合える日は訪れるのでしょうか?