フィンランド語学習記 vol.681 − 英語が間になかったら

フィンランド語で「〜できる」を意味する単語はたくさんありますが、たいていの人が一番最初に習うのが osata という動詞。

この動詞の面白いところは、

Osaan puhuu suomea.

のように後ろに動詞を置くこともできるし、

Osaan suomea.

のように後ろに名詞を置くこともできるということ。

英語には後者の形がないせいか、Osaan suomea. のような形にはちょっとした違和感を感じることがあります。

I can speak Finnish.
× I can Finnish.

 

ただ改めて考えてみると、日本語では後者の形もつくることができます。

私はフィンランド語を話すことができる。
私はフィンランド語ができる。

 

ということは、さきほどの違和感の正体は、おそらく英語の学習経験から生まれているということ。

このようにフィンランド語を学んでいると、英語の影響を感じることがよくあります。

実際、フィンランド語と日本語の文法は似ている点も多いので、英語の学習経験がなければフィンランド語と日本語の回路がもっとダイレクトにつながっていたのかな?と想像することがあります。

とはいえ、日本語のネイティブで英語教育を受けずにフィンランド語を学んでいる人はほとんどいないでしょうし、逆にフィンランド語のネイティブで英語教育を受けずに日本語を学んでいる人もほとんどいないでしょうから、この説の真偽を正確に判定するのは難しそうです。