大学名の中の旧字体

日本の大学名にはいわゆる旧字体が含まれているものがよくあります。

例えば、慶應義塾大学の「應」、駒澤大学の「澤」、東京藝術大学の「藝」などなど。

ときには慶応、駒沢、芸大という表記を見かけることもありますが、正式な表記はあくまでも慶應義塾大学、駒澤大学、東京藝術大学。

固有名詞ですので、できるだけ書き間違えないようにしたいものです。

ただし駒澤大学へ行こう!と思い立ったら、渋谷から田園都市線に乗って、降りるのは駒沢大学駅。駒澤大学駅ではないので注意が必要です。

この他、旧字体の大学名と言えば、忘れてはいけないのが國學院大學。

「國、學、學」の三文字が旧字体なので含有率は驚異の60%。画数も多いので國學院の学生さんは大学名を書くだけでも一苦労ですね。

また國學院と同じく「學」の含まれている大学に皇學館大学、二松學舍大学があります。

ただこれらの大学の場合、旧字体が使われているのはあくまでも「皇學館、二松學舍」の部分であって「〇〇大学」の部分は新字体。そのため一つの固有名詞の中に「学」と「學」が混在するという面白い例になっています。

このような旧字体の使用というのはこだわりの世界なので、なぜそのようになっているのですか?と問うても明確な答えが返ってくることはなさそう。

しかしポジティブに考えれば、こういった固有名詞というのは現代社会に生きる私たちが旧字体に触れる貴重な機会を生み出してくれているとも言えるのかもしれません。