すべからく

「すべからく」という日本語、みなさんはどのような意味で使っていますか?

??

私はこれまで「すべからく=すべて」のような意味で使っていたのですが、先日その使い方は間違いであるという指摘を受けました!

辞書にはどのように書いてあるのでしょう?

☆☆すべからく[(▽須らく)](副)

〔文〕

①当然(すべきことには)。

「ー奮起すべきだ」

②〔あやまって〕すべて。

「ー正直を旨としている」

「三省堂国語辞典 第七版」

②に「〔あやまって〕すべて」との記述があります。

やはりすべからくを「すべて」の意味で使うのは間違いなんですね。

すべからくの本来の意味は①の「当然」。よって「子供はすべからく自由な時間を過ごすべきだ」という文があれば、意味は次のようになります。

子供はすべからく自由な時間を過ごすべきだ。
→(正)子供は当然、自由な時間を過ごすべきだ。
→(誤)子供はすべて、自由な時間を過ごすべきだ。

すべからくの「すべ」というのはもともと「すべし」の「すべ」であるのに、「すべて」の「すべ」であると思い込んでしまったために、このような誤解が生まれたのでしょう。

ただ〔あやまって〕とは書いてあるものの、辞書に意味が出ているくらいですから、「すべからく=すべて」の意味で使っている人はかなり多いはず。

この使い方がさらに広まれば、将来〔あやまって〕の部分が消えて、正規の使い方として認められるようになる可能性は、、、ないでしょうか?

 
三省堂国語辞典 第七版 三省堂国語辞典 第七版
価格: ¥1,700(記事公開時)
カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
App Storeで詳細を見る