犬とカメ

国語辞書で「かめ」を調べると、馴染みのある「かめ」の他にちょっと変わった「かめ」がいることがわかります。

かめ【亀】

爬虫(はちゅう)類かめ目の動物の総称。胴は箱形の甲になっており、頭・尾・四足をその中にひっこめることができる。歩みがのろい。長寿で縁起のよい動物とされる。…

「岩波国語辞典 第六版」

カメ

洋犬のこと。▷外国人が come here と犬を呼んだのを「カメや」と聞き誤って出来た語。

「岩波国語辞典 第六版」

犬がカメ?

こんな日本語があるとは知りませんでした。

ただ come here という発音を繰り返し頭の中で反芻してみたのですが、どうしても「かめ」に聞こえません。作り話なのでは?と疑ってしまいました。

しかしこの語源の真偽はさておき、私たちが日常使っている言葉には、実際これくらいたわいもない理由から生まれた言葉も多く含まれているはず。

実際「犬はなぜイヌなのか?」「亀はなぜカメなのか?」という疑問に答えることができない以上、犬がカメであっていけない理由はありません。そんな言葉の不思議について考えてしまう、不思議な見出し語でした。