サーミの歌(Sámi soga lávlla)
スカンジナビア半島北部の先住民族サーミ人について調べていたら、サーミの歌(Sámi soga lávlla)の動画を偶然見つけました。
非常に美しい旋律で、思わず聞き入ってしまったので、ここにシェアしておきます。
サーミの人々にとっていわゆる国歌に当たる歌なのでしょうが、サーミ人の住むラップランドは国ではないので、国歌とは訳せません。
この歌は数あるサーミ諸語の中の「北部サーミ語」で歌われているようです。
サーミ語に関する知識は全くないのですが、Wikipedia に歌詞がのっていたので、冒頭の部分のみ見てみたいと思います。
北部サーミ語 | Guhkkin davvin Dávggáid vuolde sabmá suolggai Sámieanan. Duottar leabbá duoddar duohkin, jávri seabbá jávrri lahka. |
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フィンランド語 | Kaukaa alta seitsentähden Lapin kulma kuumottavi aava Turjan tunturisto järvi järven tuolla puolen, |
英語 | Far up North ‘neath Ursa Major Gently rises Saamiland. Mountain upon mountain. Lake upon lake. |
Wikipedia『Sami National Anthem』より
こうして見るとフィンランド語とサーミ語はかなり異なる言語だということがよくわかります。
しかし素人目にはアルファベットの並び方など、似たようなイメージがあるのは気のせいでしょうか。
実際、言語系統上は親戚の言語ということになっているようですし、基本表現には似た単語も多いです。
日 | 北サーミ | フィン |
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すみません | Ándagassii. | Anteeksi. |
ありがとう | Giitu. | Kiitos. |
よく見ると Sámi soga lávlla の歌詞でも järvi(湖)は、点々以外同じ綴りになっています。
フィンランド語が上達すれば、少しくらいはサーミ語も読めるようになるのだとしたら嬉しいですね。
6月 16, 2013 @ 16:19:16
Moi,
サーミ語については、東海大学北欧文学科の吉田欣吾先生が
「サーミ語の基礎」大学書林 1996年10月刊 という文法書を出版しています。CDなどの音声サンプルが付いていなかったので難しくてお手上げでした。
Giitu!
6月 27, 2013 @ 11:09:42
Jussiさん、こんにちは
『サーミ語の基礎』は、書店で見かけて、パラパラめくってみたことがあります。(もちろん内容はまったくわからず。)
日本語で書かれたサーミ語の文法書があるというのは、すごいことですよね。ましてや街の書店に普通に置かれているというのも。
Näkemiin!