フィンランド語学習記 vol.100 −『Hyvää yotä, herra Hakkarainen』を読んでみる

以前のエントリーで、ヘルシンキのアカデミア書店のオンラインショップで本を購入したという話を書きました。

[参考]フィンランド語学習記 vol.92 − アカデミア書店のオンラインショップで本を購入してみる | Fragments

本はほどなく届いたものの、しばらくはそのまま放置。

そして先日ようやく読んでみました。今回、購入した本はこちら。

フィンランドの絵本作家 Mauri Kunnas の『Hyvää yotä, herra Hakkarainen』という絵本です。

パラパラと中身をめくってみると、カラフルで楽しい絵がたくさん!(絵本なので当たり前か)

最初のページには、こんな文章が。

Herra Hakkarainen tulee töistä kotiin ja vie kauppakassin keittiöön. Silloin puhelin soi. Soittaja on herra Hakkaraisen kaveri.

– Me ollaan poikien kanssa menossa rullaluistelemaan. Lähdetkö mukaan?

– Minäkö? Enhän minä osaa rullaluistella, sanoo herra Hakkarainen. – Liian hurjaa menoa minulle. Kiitos kutsusta, mutta taidanpa mennä tänään aikaisin nukkumaan.

Ja sen herra Hakkarainen tekeekin.

3分の1くらいは見たことがある単語が含まれています。さっそく解読スタート!

Herra Hakkarainen tulee töistä kotiin ja vie kauppakassin keittiöön.

(ハッカライネン氏は、仕事から家に帰り、台所へ買い物袋を持っていく。)

tulla(come)
työ(work)
koti(home)
viedä(take)
kauppakassi(shopping bag)
keittiö(kitchen)

一文目から格変化のオンパレード!

töistä は työ の変化形なんですね。最初の[t]しか合っていませんが。。。

Silloin puhelin soi.

(そのとき電話が鳴った。)

silloin(then)
puhelin(telephone)
soida(ring)

soi は soida の三人称単数現在形&過去形。日本語に訳すと過去形(〜た)の方がしっくりくるものの、前後の文は現在形なので、この soi は現在形なのでしょうか。

Soittaja on herra Hakkaraisen kaveri.

(電話の主はハッカライネン氏の友達だ。)

soittaja(caller)
kaveri(friend)

soittaja の[ja]は人を表す接辞。

[参考]フィンランド語学習記 vol.99 − ja ja ja | Fragments

– Me ollaan poikien kanssa menossa rullaluistelemaan.

(ぼくらは男の子(友達?)といっしょに、ローラースケートに行くところなんだ。)

kanssa(with)
menossa(on the go)
rullaluistella(to roller skate)

kanssa は「Aといっしょに」の意味。ただし語順は「kanssa A」ではなく「A kanssa」となるので注意。

これは日本語と同じ語順なのですが、英語の with からの連想でついつい「kanssa A」と読みたくなってしまいます。

Lähdetkö mukaan?

(いっしょに行かない?)

lähteä(go)
mukaan(along with)

[-ko]は疑問を表す接辞。

– Minäkö? Enhän minä osaa rullaluistella, sanoo herra Hakkarainen.

(僕が? 僕はローラースケートなんかできないよ、とハッカライネン氏は言う。)

enhän = en+[-hän]
en(not)
[-hän](emphasis?)
osata(can)
sanoa(say)

最近習ったばかりの osata と sanoa  が出てきました。

en は一人称単数形の否定動詞。接辞[-han]は Wiktionary によると、いくつかのニュアンスがあるようです。

– Liian hurjaa menoa minulle.

(僕には怖すぎるよ。)

liian(too)
hurja(fierce)
meno(going)

この文はちょっと難しいですね。

minulle は、minä(私は)の向格。向格は「〜の表面へ」という到達点を表します。なぜそのような形になっているのかはよくわからず。

Kiitos kutsusta, mutta taidanpa mennä tänään aikaisin nukkumaan.

(誘ってくれてありがとう。でも今日は早く寝ようと思うんだ。)

kutsu(invitation)
taitaa(think)
mennä(go)
tänään(today)
aikaisin(early)
nukkua(sleep)

長い文ですが、一つ一つ調べていったら何とかなりました。

taidanpa の[-pa]は、Wiktionary にのっていたものの、正確なニュアンスはよくわからず。

Ja sen herra Hakkarainen tekeekin.

(そしてハッカライネン氏は寝ることにする。)

se(it)
tehdä(do)

残念ながら sen の正体がよくわからず。

以上、解読終了!

ひいひい言いながら訳した結果はこちら。

ハッカライネン氏は、仕事から家に帰り、台所へ買い物袋を持っていく。そのとき電話が鳴った。電話の主はハッカライネン氏の友達だ。

ぼくらは男の子(友達?)といっしょに、ローラースケートに行くところなんだ。いっしょに行かない?

僕が? 僕はローラースケートなんかできないよ、とハッカライネン氏は言う。僕には怖すぎるよ。誘ってくれてありがとう。でも今日は早く寝ようと思うんだ。

そしてハッカライネン氏は寝ることにする。

細かな間違いや正確なニュアンスをつかみきれていないところはあると思いますが、それでもおおまかな意味は理解することができました。

そのうち絵本くらいはすらすら読めるようになりたいですねー。