フィンランド語学習記 vol.236 − 疲れる/疲れさせる

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フィンランド語教室80週目のレポート。
いよいよ今学期も最終日となりました!
この日は先日のフィンランド旅行の話をシェアしたり、雑談多めの展開。
そんな中、ユニークな形の構文を新しく習いました。
Minua väsyttää.(疲れたー。)
シンプルな文なのですが、よーく見るとちょっとおもしろい形をしています。
minua は「私は」を意味する minä の分格の形。
[主格]minä(私は)
[分格]minua(私を)
[分格]minua(私を)
フィンランド語の分格はこのように目的語として使われることが多いです。
väsyttää は「〜を疲れさせる」という意味の他動詞。
[自動詞]väsyä(疲れる)
[他動詞]väsyttää(〜を疲れさせる)
[他動詞]väsyttää(〜を疲れさせる)
すなわち、さきほどの ‘Minua väsyttää.’ を逐語訳すると「私を疲れさせる」という意味になります。
疲れの原因が、働き過ぎなのか、遊び過ぎなのか、はたまた他の理由があるのか、それはわかりません。
しかしとにかく「疲れたー」と。
この ‘Minua väsyttää.’ を最初見たときはずいぶん変わった形の文だなと思いました。
しかし改めて考えてみると、私たちが「疲れる」ときというのは、自分の意思で疲れを呼び寄せているのではなく、何らかの要因が私たちに疲れを与えている訳です。
だとすると、
人 疲れる
という構文より、
疲れさせる 人
という構文の方が自然なのかな?と思ったり。
ホント、言葉にはさまざまな可能性がありますね。