Pearson の学力調査に対するフィンランドのある反応

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もしかして日本はフィンランドブームなのかもしれないと思う今日この頃ですが、フィンランドという名前が日本でメジャーになったのは、やはり教育関係のニュースがきっかけだったような気がします。
OECD(経済協力開発機構)によるPISAテストでフィンランドが上位を占め、その後日本のゆとり教育が見直されるきっかけになったのは、2003年のことでした。
それ以降、いわゆるフィンランドメソッド(?)に関する本が多数出版され、いちおう教育業界に身を置いている自分も何冊か読んだ記憶があります。
さて先日 Books from Finland のブログ記事を読んでいたら、Pearson の学力調査でフィンランドが1位になったとの記事がありました。日本も4位に入っているようです。
Good school, bad pupils, or vice versa? | Books from Finland
これは単一のテストの結果という訳ではなく、PISAを含む複数のテスト、また識字率や大学進学率など、複合的な指標を加味して算出したランキングのようです。
そしてこの記事で印象に残ったのは「2009年のPISAテストで順位が下がったのはショックだった」とか、「今、子どもたちの学習へのモチベーションは下がっている」など。どこかの国でも聞かれるような嘆き節?
そういえば、2009年のPISAテストでは上海が1位を独占したのでした。
なんとなくフィンランドというと、確固とした教育哲学があり、泰然自若というか、ランキングなどには一喜一憂しないというイメージがあったのですが、実際はそんなこともないのでしょうか。
もっとも1位の国には1位の国なりの悩みがあるのでしょう。200本のヒットを打ってもなぜ4割が打てないんだろうと思い、オリンピックで金メダルを取っても、4年後にまた金メダルを取りたいと思うのが人間です。だとすれば、人間というのはそれなりに平等であるのかもしれません。