「お金を返す」と「お金を戻す」の違いとは?

15092001

この頃、机上に置いている紙の国語辞典は『角川必携国語辞典』。

奥付を見ると発行は20年前の1995年。もともとは学生時代に使っていたものを帰省した際に実家の書棚から持ってきました。

この辞書の面白い点の一つは「つかいわけ」というコラムが充実していること。

似たような意味を持つ単語のペアを取り上げて、その微妙な違いを解説するというものなのですが、このコラムを拾い読みするだけでも「なるほど!」という発見がたくさんあります。

例えば「返す」と「戻す」の違いについては、次のように説明されています。

「返す」も「戻す」も同じ意味で使うことが多いが、「返す」の方が使いかたが広い。「お金を返す」は、一度借りて、使ったあとで返すこともある。ところが「お金を戻す」は、うけいれずに返すこと。「食べものを戻す」とは、胃におさまらずに吐いてしまうこと。

『角川必携国語辞典』

たしかに言われてみると、お金を「返す」の方には一度使ったニュアンス、「戻す」の方には使っていないニュアンスがありますね。

このように知らず識らずのうちに使い分けている日本語の微妙な違いを知るのは楽しいもの。

この『角川必携国語辞典』、新版は発行されていないのですが、調べてみると1995年発行の初版を今でも Amazon で購入できるよう。それだけ広く支持されているということなのかもしれません。

編集の大野晋先生は2008年に亡くなってしまったので、今後もおそらく新版が出ることはないでしょう。

手元に一冊置いておきたい、読んで楽しい国語辞書の一つだと思います。

 

角川 必携 国語辞典
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