休日に夢中になって読めるアメリカの現代小説7冊

年を重ねるごとに、純粋に読書に夢中になるという経験は少なくなっているような気がします。

時間がたっぷりあった学生時代と比べて、社会人になると、まる一日を読書に当てたりはできなくなりますし、選ぶ本も実用書やビジネス書のようなものに偏りがち。

しかしたまの休みには学生時代のように目の前の一冊に没頭する一日があってもいいですよね。

そんな訳で、今回は休日に夢中になって読める!アメリカの現代小説をいくつか紹介してみたいと思います。

英語を本格的に勉強している人なら、原書に挑戦してみるというのもありでしょう。

以下、刊行された年代順に紹介していきます。

 

『フラニーとズーイ』(J・D・サリンジャー)[1961]

サリンジャーは『ナイン・ストーリーズ』や『キャッチャー・イン・ザ・ライ』も好きですが、一番愛着があるのはこの作品。

フラニーとズーイという二人の主人公がとても魅力的で、共感度が高いです。

いわゆる「自意識」の問題とそこから広がる世界をユーモアで包み込んだ傑作だと思います。

フラニーとズーイ (新潮文庫)
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『カウガール・ブルース』(トム・ロビンズ)[1976]

主人公のヒロインは全米最強のヒッチハイカーという設定。ちょっと風変わりな小説ですが、旅と人生にまつわる豊かな思索がたくさん詰まっています。

1993年にガス・ヴァン・サントが監督した映画作品の方で知っている人もいるかもしれません。個人的にはもっとも影響を受けた本の一つです。

*Amazon では古本も含めて翻訳書の扱いがないようです。手元には一冊あるのですが。。。残念!

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Bantam (2003-06-17)

 

『カメレオンのための音楽』(トルーマン・カポーティ)[1980]

フィクションとノンフィクションの両方を収めたカポーティ晩年の短編集。

カポーティとマリリン・モンローが埠頭を歩きながら、お互いを語り合う「A Beautiful Child」という作品が印象に残っています。

当時、翻訳が絶版になっていて、原書でひーひー言いながら読んだのも今となってはいい思い出です。

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『ホテル・ニューハンプシャー』(ジョン・アーヴィング)[1981]

アーヴィングの作品は『ガープの世界』→『ホテル・ニューハンプシャー』→「その他の作品」と原書で読みました。

彼の作品から伝わってくるのは、どんな人生も悲劇であり、同時に喜劇でもあるというメッセージ。

どの作品もプロットが面白く「次はどうなるんだろう?」と気になってぐいぐい読んでしまうので、原書を一冊読み通したい!と思っている人にはおすすめの作家です。

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『愛について語るときに我々の語ること』(レイモンド・カーヴァー)[1981]

短編小説の名手であるカーヴァーの作品は、文体がシンプルなので原書で読むのもおすすめ。

ただし書いてあることの何倍もの世界が行間に広がっているような、奥行きのある小説だと思います。

一日一編読み進めて、その裏側にあるものに思いを馳せるというような贅沢な時間をまた持ちたいものです。

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『パルプ』(チャールズ・ブコウスキー)[1994]

思い返してみると、学生の頃はブコウスキーブームで、多くの作品が翻訳出版されていました。

まずぱっと思い浮かぶのは『町でいちばんの美女』『ありきたりな狂気の物語』の二冊の短編集。

それから遺作となった探偵小説の『パルプ』もお気に入り。探偵小説なのに宇宙人が出てくるなど、何でもありのぶっとんだ世界です。

パルプ (新潮文庫)
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『世界のすべての七月』(ティム・オブライエン)[2002]

大学卒業以来、30年ぶりの同窓会に集まった50代の人々が主人公の青春小説。

年を重ねてみると、子どもの頃に思い描いた「大人」の像とは全く違う自分になっていることに愕然とすることはありませんか?

それでもなんとか生きていく、、、そんな惑える大人たちを愛情深く描いた素敵な小説です。

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まとめ

以上、今回はアメリカの現代小説を7冊紹介してみました。

  • 【中編】『フラニーとズーイ』(J・D・サリンジャー)[1961]
  • 【長編】『カウガール・ブルース』(トム・ロビンズ)[1976]
  • 【短編】『カメレオンのための音楽』(トルーマン・カポーティ)[1980]
  • 【長編】『ホテル・ニューハンプシャー』(ジョン・アーヴィング)[1981]
  • 【短編】『愛について語るときに我々の語ること』(レイモンド・カーヴァー)[1981]
  • 【長編】『パルプ』(チャールズ・ブコウスキー)[1994]
  • 【長編】『世界のすべての七月』(ティム・オブライエン)[2002]

こうして並べてみると、自分は「アメリカの現代小説」というジャンルに多大な影響を受けているなということに改めて気付かされます。

今年はもっと新しい作品も開拓してみたいと思います。