covfefe
この世界では日々新しい言葉が生まれています。
先日もトランプ大統領の covfefe ツイートが話題になっていました。
Despite the constant negative press covfefe
− Donald J. Trump
ピリオドもなく、明らかに書きかけとわかるこのツイート。
アメリカ時間の深夜に投稿され、わずか6時間後には削除されたとのこと。
最後の covfefe という謎の単語について、CNN などの大手メディアまでが取り上げてニュースにしていました。
妥当な解釈は coverage の typo(打ち間違い)だろうというもの。
多くの人はそれをわかっていながら「謎の単語」ということにして盛り上がっているところもあります。
大統領自身が投稿を削除した後で、こんなツイートをしています。
Who can figure out the true meaning of "covfefe" ??? Enjoy!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年5月31日
もしかしたら covfefe というのは打ち間違いなどではなく、私たちの誰も真の意味に気付いていない謎の暗号なのかもしれません。
あっさり typo を認めてしまうのは野暮というもの。突然に産み落とされた一つの単語が私たちの想像力を刺激して、深淵へと誘ってくれるのです。
それにしても大統領のツイートとしては、わずか6時間インターネット上に存在しただけで、本日現在 Google 検索で一千万件以上のヒット数になるというこの拡散力には目を見張るものがあります。
covfefe が一過性のキーワードとして消えてしまうのか、それとも辞書の見出し語になるくらい定着するのか、それはわかりません。
ただ私たちが今日常的に使っている言葉の中には、このトランプ大統領のツイートと同じくらい「ひょんなことから」生まれた言葉だってあるでしょう。言葉というものは必ずしも合理的に生まれてくるものではないはずです。
単なる笑い話のようでありながら、さまざまなことを考えさせられた大統領のツイートでした。