短い単語と長い単語

17062001

辞書を眺めていて不思議に思うことの一つは、なぜ単語には短い単語と長い単語があるのだろう?ということ。

例えば「い【胃】」は一文字だけれども、「たいしゃくたいしょうひょう【貸借対照表】」は十三文字。

あるいは ax は二文字だけれども、internationalization は二十文字。

このような文字数の違いは、私たちの言語活動にどのような影響を及ぼしているのでしょう?

これはこれだけで言語学の一つの研究テーマになりそうな巨大な問いかけなので、ここで答えを出すことはできそうにありません。

ただ一つ一つの単語があまりにも長くなると、コミュニケーションが非効率的になってしまうことは間違いないでしょう。

その点、日本語には漢字という優秀な(?)システムがあるので、さきほどの「たいしゃくたいしょうひょう」ですら漢字に変換すると五文字に収まってしまいます。

これがもし「たいしゃくたいしょうひょう」のままだったら、私たちが文章を読む速度も変わってしまうのではないでしょうか。

一方、英語においては、原則長い単語も長いままに表記するしかありませんが、文字数を省略するために次のような表記をすることもあるようです。

internationalization → i18n
localization → L10n
globalization → g11n

要は internationalization という単語の場合、最初の[i]と最後の[n]の間に18文字あるので、そこを数字の18に置き換えているということ。

やや強引ではありますが、internationalization のような単語が繰り返し登場する文書をタイプする人にとっては案外切実な問題なのかもしれません。

その点「国際化」の三文字で済ませられる日本語というのはやはり優秀。。。と思うのは自分が漢字を身に付けた日本語のネイティブだからで、日本語を外国語として学んでいるような人はまた別の意見を持っているのでしょうか。