嫉みと妬み(2)

17062101

以前のエントリーで嫉妬という単語を構成する「嫉み」と「妬み」の違いについて取り上げたことがありました。

嫉みと妬み

その際は新明解国語辞典の語釈を引用しつつ、違いについてはよくわからないという結論に至りました。

そねむ【嫉む】

〔他人の幸運や長所を見て〕自分にはそれが望み得ないことを不満に思い、相手に悪い事が起こればいいと思う。

「新明解国語辞典 第七版」

ねたむ【妬む】

他人の幸運・長所をうらやんで、幸福な生活のじゃまをしたいという気持ちをいだく。

「新明解国語辞典 第七版」

改めてこの語釈を見ても、明確な違いはわかりません。

前回のエントリーにも書いたとおり、「嫉む」の方がやや強いと感じるくらいでしょうか。

しかしさきほど三省堂国語辞典を見ていたら、両者の違いがすぱっと表現されていて「おおっ」と唸ってしまいました。

ねたむ[妬む]

相手が自分よりすぐれている状態がうらやましくて、にくむ。

「三省堂国語辞典 第七版」

そねむ[嫉む]

〔文〕ねたむ気持ちを、ことばや態度に出す。

「三省堂国語辞典 第七版」

「妬む」は心に感情が生まれること、「嫉む」はそれを表に出すこと。

このとおりだとすれば実に単純明快な棲み分けです。

ただ念のため手持ちの他の国語辞書も調べてみたのですが、同様の提案をしている辞書は見当たりませんでした。

よってこの問題について結論を出すためには、もう少し情報を集める必要がありそうです。

 
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