フィンランド語学習記 vol.605 − 命令文(一人称複数)

先日のフィンランド語教室では一人称と三人称の命令文を習いました。

一人称の命令文って何?というのが最初の正直な感想。

「私、勉強しなさい!」などと言うのでしょうか?

テキストに出てきたのは、こんな例文でした。

Unohtakaamme tämä asia!
(= Unohdetaan tämä asia!)
(このことは忘れましょう!)

Älkäämme puhuko tästä toisille!
(= Ei puhuta tästä toisille!)
(このことは他の人に話さないでおきましょう!)

フィンランド語の一人称命令形は「〜しましょう」という意味を表す形。

単数形はなく、複数形のみ存在します。

また上記の例文にあるとおり、同じ意味を受動現在形(unohdetaan, ei puhuta)で表すこともできます。

現在では受動現在形の方が一般的で、一人称の命令形はあまり使われないとのこと。

今回はそんなレトロな文法事項、一人称命令形の作り方を見ていきましょう。

 

命令形(一人称複数)の作り方

一人称複数の命令形は以前に学習した二人称複数の命令形をもとに作ります。

手順は次のとおり。

 

1)語幹をもとめる

T1 lukea(読む) luke × lue
T2 syödä(食べる) syö
T3 ajatella(考える) ajatel × ajattele
T4 vastata(答える) vastat × vastaa

 

*タイプ1の動詞は弱形語幹(×)ではなく強形語幹になります。

*タイプ3〜6の動詞は母音語幹(×)ではなく子音語幹になります。

 

2)語尾に[-kaa/-kää]を付ける

T1 luke lukekaa
T2 syö syökää
T3 ajatel ajatelkaa
T4 vastat vastatkaa

 

これで二人称複数の命令形ができあがり。

 

3)語尾に[-mme]を付ける

T1 lukekaa Lukekaamme!(読みましょう!)
T2 syökää Syökäämme!(食べましょう!)
T3 ajatelkaa Ajatelkaamme!(考えましょう!)
T4 vastatkaa Vastatkaamme!(答えましょう!)

 

これで一人称複数の命令文ができあがり。

続けて否定形の作り方を見ていきます。こちらも上記の肯定形と同じく、二人称複数の命令形をベースに作ります。

 

1)語幹をもとめる

T1 lukea(読む) luke
T2 syödä(食べる) syö
T3 ajatella(考える) ajatel
T4 vastata(答える) vastat

 

2)文頭に älkää を置き、語尾に[-ko/-kö]を付ける

T1 luke älkää lukeko
T2 syö älkää syökö
T3 ajatel älkää ajatelko
T4 vastat älkää vastatko

 

これで二人称複数の命令形ができあがり。

 

3)älkää に[-mme]を付ける

T1 älkää lukeko Älkäämme lukeko!(読まずにいましょう!)
T2 älkää syökö Älkäämme syökö!(食べずにいましょう!)
T3 älkää ajatelko Älkäämme ajatelko!(考えずにいましょう!)
T4 älkää vastatko Älkäämme vastatko!(答えずにいましょう!)

 

これで一人称複数の命令文ができあがり。

以上、今回はフィンランド語の命令文(一人称複数)についてまとめてみました。

明日は三人称の命令文についてまとめてみたいと思います。