フィンランド語学習記 vol.618 − 知っている、愛している
フィンランド語の作文をしていると、時折びっくりするくらい簡単な文でつまずいてしまうことがあります。
例えば「私は彼女を知っている」という文を考えてみましょう。
必要な単語はたったの二つ。
フィン | 日 |
---|---|
tuntea | (人を)知っている |
hän | 彼女は |
これらを使って、
Tunnen häntä.
でよいのかなと思いきや、正解は、
Tunnen hänet.
でした。
この場合、目的語は分格ではなく対格になります。
分格 | häntä |
---|---|
対格 | hänet |
分格と対格の基本的な使い分けは、
- 分格=部分
- 対格=全体
というイメージ。
だとすると、誰かのことを知っているといっても、その人の全部を知っているわけではないのだから分格を使うべきなのでは?と思ってしまいます。
あるいは tuntea というのは、その人をまるごと知っているというような感覚なのでしょうか?
しかしこれが「彼女を愛している」となると、
Rakastan häntä.
という形に。
この場合、目的語は対格ではなく分格になります。
このあたりの感覚はなかなか難しいですね。