フィンランド語学習記 vol.643 − 薬の色

みなさんはこれまでに飲んでいる薬の色を意識したことはありますか?

私自身は全く考えたこともないのですが、薬の色というのはそれを飲む私たちの思考や、さらには薬の効果にすら影響を与えているかもしれないというのです。

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」にそんな面白い記事が出ていたので紹介してみたいと思います。

Lääkkeen väri

Lääkkeen väri on ihmisille tärkeä. Ihmiset ajattelevat esimerkiksi, että punainen lääke piristää ja sininen lääke nukuttaa. Ajatus voi olla niin voimakas, että se vaikuttaa lääkkeen tehoon.

Ajatuksen voima yllätti tutkija Ilari Sireniuksen. Hän on tutkinut, kuinka toiveet ja ajatukset vaikuttavat siihen, minkä lääkkeen ihminen valitsee.

Sirenius sanoo, että ihminen haluaa usein lääkettä, jonka väri on tuttu. Monen mielestä hyvä yskänlääke on ruskeaa, koska niin on aina ollut. Ja särkylääke toimii hyvin, jos se on valkoista.

Sireniuksen tutkimus kertoo, että järki ei yksin määrää, mitä ostamme apteekista.

薬の色

薬の色は人間にとって重要だ。人は例えば赤い薬で元気になり、青い薬で眠くなると考える。この思考はとても強力なもので、薬の力にも影響を及ぼす。

研究者のイラリ・シレニウスは思考の力に驚かされた。彼は人の薬の選択に希望や思考がどのように影響するのかを研究している。

シレニウスによれば、人はしばしば馴染みのある色の薬を欲する。多くの人の考えでは、よい咳の薬は茶色である。なぜなら咳の薬はずっと茶色であったから。そして鎮痛剤は白い方がよく効く。

シレニウスの研究は、薬局で何を買うかは理性だけで決まるものではないと教えてくれる。

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särky pain 痛み
toimia work 機能する、働く
järki reason 理性
määrätä determine 決定する
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なおこの記事を読んだ後、机の引き出しに入っていた薬を確認したところ、頭痛薬は白、トローチは茶色でした。

こういった薬の色にも、もしかしたら深い意味があるのかもしれません。

今後このような研究が進んだら、これまで見たこともないようなカラフルな薬が発売されるようになるのでしょうか?

ただ食べ物ではないとはいえ、体に入れるものですから、あまり人工的でけばけばしい色は敬遠されるのではないかとも思います。

いずれにせよ、これまで何気なく服用していた薬の色にも意味があるということを教えてくれた面白い記事でした。

 
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