フィンランド語学習記 vol.644 − スーパーマーケット
フィンランド語で「スーパーマーケット」は valintamyymälä(ヴァリンタミューマラ)。
これは valinta と myymälä から成る複合語。
フィン | 英 | 日 |
---|---|---|
valinta | choice | 選択 |
myymälä | shop | 店 |
このほか英語の supermarket に当たる supermarketti という単語もあります。
つまりフィンランド語には外来語の supermarketti と本来のフィンランド語である valintamyymälä という二つの単語があることになります。
では日本語の場合はどうでしょう?
スーパーマーケットを意味する外来語ではない日本語は存在するでしょうか?
量販店? 大規模小売店?
考えてはみたものの、どうもしっくりした日本語が浮かびません。
ヒントを探すため、辞書を調べてみました。
スーパーマーケット
〘名〙 (英 supermarket) 食料品・雑貨・衣料品などを主体に、セルフサービス方式を採用する、単一経営による大規模な小売店。スーパー。〔新聞語辞典(一九五一年版)(1950)〕
語誌 一九三〇年、大不況時代のアメリカで、ロングアイランドの空き倉庫を使って食料品などを超格安で大量に販売したのが始まり。日本では一九五三年に誕生した東京青山の紀ノ国屋が最初。
「精選版 日本国語大辞典」
日国によると日本最初のスーパーマーケットは1953年に誕生したとのこと。
そのときすでにスーパーマーケットという言葉が使われていたのだとすれば、それ以外の日本語が存在しないのも頷けます。
ただこのような歴史はフィンランドもそれほど変わらないはずなので、フィンランド語に valintamyymälä という表現があるのはやはり一つのフィンランド語らしさなのかもしれません。
フィンランド語というのは、あまり借用語に頼らず、固有の表現にこだわる言語だという印象があります。
フィンランド語を学んでいる立場からすると、覚えるべき単語の量が増えたとしても、そういった固有の表現に触れることが楽しいと感じるのですが、みなさんはいかがでしょうか。
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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