「改定」と「改訂」の違いとは?

仕事で書類を作成するとき「かいてい」版と入力しようとすると、「改定」と「改訂」の二つの候補が出てきます。

この二つの違いは何なのでしょう?

改めて辞書を調べてみました。

かいてい[改定](名・他サ)

今までのものをやめて、新しく決めること。

「価格ー」

「三省堂国語辞典 第七版」

かいてい[改訂](名・他サ)

〔本の内容などを〕改め、なおすこと。

「ー版」

「三省堂国語辞典 第七版」

三国によると、

  • 改定=新しく決めること
  • 改訂=改め、なおすこと

となっています。

改定は「改めて制定すること」、改訂は「改めて訂正すること」と考えるとイメージしやすいかもしれません。

これに沿って考えると、冒頭の書類については「改訂」版が正しいのでしょう。

念のため、もう一つ辞書を調べてみます。

かいてい 

ーする(他サ)

一【改定】

新たに取り決めること。

「料金のー〔=値上げ。値下げを指すことはほとんどない〕」

二【改訂】

〔書物の内容などを〕改め直すこと。

「ー版」

「新明解国語辞典 第七版」

新明解では「改定」と「改訂」が一つの見出し語の下に入っていますが、示されている意味は三国と大きな違いはないようです。

面白いのは「料金の改定〔=値上げ〕」という部分。「値下げを指すことはほとんどない」という説明は、いかにも新明解らしい皮肉が効いていて、こういう語釈を見つけるとちょっと嬉しくなります。

 
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