魚へんに春夏秋冬の漢字

日本語には魚偏(うおへん、さかなへん)の漢字がたくさんあります。

子供の頃、魚偏の漢字がびっしり書いてある湯呑みを眺めながら、これは何という漢字なのだろう?と考えるのが好きでした。

今回は季節の変わり目ということで、魚偏に「春夏秋冬」を合わせたらどんな魚になるのかを調べてみました。

 

魚+春=鰆(さわら)

さわら[(×鰆)]サハラ(名)

〘動〙海にすむ中形のさかな。肉は白身で食用。

「三省堂国語辞典 第七版」

 

魚+夏=魚夏(わかし)

わかし(名)

〘動〙ブリの若いもの。大きさは約一五~二〇センチ。

→:出世魚。

「三省堂国語辞典 第七版」

 

魚+秋=鰍(かじか)

かじか[(×鰍)](名)

〘動〙

①川にすむハゼに似た小さなさかな。口が大きく、清流の砂の間にひそんでいる。ごり。

②北の海にすむさかな。口が大きく、ひれのとがったものが多い。

「三省堂国語辞典 第七版」

 

魚+冬=鮗(このしろ)

このしろ[(×鮗)・(×鰶)](名)

〘動〙海でとれる、イワシぐらいのさかな。背びれの一本だけが長い。食用。

→:こはだ。

「三省堂国語辞典 第七版」

まとめると次のようになります。

  • 魚+春=鰆(さわら)
  • 魚+夏=魚夏(わかし)
  • 魚+秋=鰍(かじか)
  • 魚+冬=鮗(このしろ)

文字幅からわかるように魚へんに夏という漢字は存在しないようです。

ただ魚夏と書いて「わかし」という魚の名前になるとのこと。

春秋冬があるのなら夏も作ればよいのにと思ってしまいますが、そこには深い理由があるのでしょう。

 
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