フィンランド語学習記 vol.670 − Suomalaisen musiikin päivä

12月8日は何の日?

と聞かれれば、真珠湾攻撃の日と答える人もいるかもしれませんし、ジョン・レノンが亡くなった日と答える人もいるでしょう。

そんな12月8日はフィンランドでは音楽の日なのだそうです。

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」にこんな記事が出ていました。

Suomalaisen musiikin päivä

Lauantaina on vietetty suomalaisen musiikin päivää. Päivää vietetään joulukuun 8. päivä, koska se on Jean Sibeliuksen syntymäpäivä.

Sibelius on Suomen kansallissäveltäjä. Hän syntyi vuonna 1865 ja kuoli vuonna 1957.

フィンランドの音楽の日

土曜日にはフィンランドの音楽の日を祝った。音楽の日は12月8日に祝われる。なぜならその日はジャン・シベリウスの誕生日だからだ。

シベリウスはフィンランドの国民的作曲家だ、彼は1865年に生まれ、1957年に亡くなった。

フィン
viettää spend, celebrate 過ごす、祝う
syntymäpäivä birthday 誕生日
kansallis- national 国の、国民の
säveltäjä composer 作曲家

 

生まれる、亡くなる

フィンランド語で「生まれる」は syntyä、「亡くなる」は kuolla。

フィン
syntyä be born 生まれる
kuolla die 亡くなる

 

今回の例文ではどちらも三人称単数の過去形になっています。

Hän syntyi vuonna 1865 ja kuoli vuonna 1957.

辞書形 syntyä kuolla
三単過 syntyi kuoli

 

これを見て思い出したのが、フィンランド語で「生まれる」と言うとき、その人が亡くなっていれば過去形、存命なら現在完了形を用いるというルール。

Hän syntyi vuonna 1865.(彼は1865年に生まれた。)
Hän on syntynyt vuonna 1965.(彼は1965年に生まれた。)
【参考】フィンランド語学習記 vol.271 − 生まれる

それでは「亡くなる」の時制についてはどうなのでしょう?

Hän kuoli vuonna 1957.(彼は1957年に亡くなった。)

シベリウスのような有名人が亡くなったという事実を述べるときには過去形でも、家族について語るときのように亡くなったという事実が話し手の中に痕跡を残しているときには現在完了形を用いるなんていう用法があったら面白いのにと思います。

ただ実際には人が亡くなったという事実は、常に過去形を用いて、過去というフレームの中に収められていくということなのでしょう。

 
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