爆笑するのに必要な人数とは?

三国で「爆笑」という単語を引いたときに気になる注釈を見つけました。

ばくしょう[爆笑]

ふき出すように大きく笑うこと。

「さむらいが大口をあけてーした・会場がーのうずになる」

〔笑う人数が問題にされることが多いが、もともと、何人でもよい〕

「三省堂国語辞典 第七版」

気になったのは最後の「笑う人数が問題にされることが多いが、もともと、何人でもよい」という部分。

爆笑するためには人数の決まりがあるということなのでしょうか?

よくわからないまま新明解も引いてみると、こちらにはこんな記述が。

ばくしょう 【爆笑】

おかしな話を聞いて、その場に居る人が一斉にどっと吹きだすようにして笑うこと。

「新明解国語辞典 第七版」

なるほど。爆笑とは「(複数の人が)一斉に笑う」ことだと書いてある辞書もあるんですね。

さらに調べてみると、他の辞書にも同様の記述を見つけました。

ばくしょう【爆笑】

大勢の人が一時にどっと笑うこと。

「軽妙なジョークにーがおこった」

「角川必携国語辞典」

ばくしょう【爆笑】

大勢の人が、一度にどっと笑うこと。

◎お笑い芸人のねたに観客が爆笑する

「ベネッセ表現読解国語辞典」

たしかに爆笑という言葉には、お笑いライブの会場などで大勢がどっと笑うというイメージがあります。

しかし三国の「何人でもよい」という注釈はこれらの語釈に明確に No を突きつけたものと言えそうです。おそらくは一人で爆笑するという用例が過去に存在するのでしょう。

歴史的な経緯はさておき、今の目で爆笑という言葉を眺めてみると、テレビやインターネットの動画を一人で見ることも多い現代、一人で爆笑するのは決して珍しいことではないはず。

ただ爆笑している人の多くが一人で爆笑しているような社会は、ちょっと寂しい社会なのかなとも思います。

おそらく人間には他の人といっしょに笑いたいという根源的な欲求があり、だからこそライブのような場が生き続けるのだろうと思います。

 
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