「だぶだぶ」と「ぶかぶか」の違いとは?
たぶだぶのシャツ、ぶかぶかのズボン。
いずれも服が大きすぎることを表すオノマトペ「だぶだぶ」と「ぶかぶか」の違いとは何でしょう?
だぶだぶ(副・自サ・形動ダ)
①からだの寸法より衣服が大きすぎるようす。だぼだぼ。
「ーなズボン」
②からだに肉がつきすぎたようす。
「ーした腹」
③水などが、中でゆれ動くようす。
「たるの酒がーゆれる」
「三省堂国語辞典 第七版」
ぶかぶか(副・自サ・形動ダ)
からだに着けるものの寸法が大きすぎて、ゆるいようす。
「ズボンがーだ」
「三省堂国語辞典 第七版」
ここから読み取れる範囲では「だぶだぶのズボン」と「ぶかぶかのズボン」に明確な違いはなさそうです。
ただ上記の語釈をよく眺めてみると、
- だぶだぶ=衣服が大きい
- ぶかぶか=からだに着けるものが大きい
という違いがあることがわかります。
このことからもわかるとおり、からだの周辺部に着けるもの、例えば「帽子、手袋、靴下、靴」などの場合はだぶだぶよりもぶかぶかの方が自然なのかなと思います。
△だぶだぶの帽子、だぶだぶの靴
◯ぶかぶかの帽子、ぶかぶかの靴
◯ぶかぶかの帽子、ぶかぶかの靴
またシャツやズボンのように「だぶだぶ」と「ぶかぶか」の両方が許容される場合でも、ファッションとして(わざと)そのようなシャツやズボンを身につけている場合は「ぶかぶか」の方が好まれるような気がします。
すなわち「だぶだぶ」は総じてマイナスのイメージなのに対して、「ぶかぶか」は文脈によってニュートラルなイメージに転化できるのではないかと思いました。いかがでしょう?
三省堂国語辞典 第七版
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