星屑の雨

梅雨明けはまだ遠く、じめじめとした天気が続いています。

昨年を思い返してみると、関東では6月末に梅雨明け宣言が出されていました。そのせいなのか何となく今年の梅雨は長いなあと感じます。

ただ改めて気象庁のホームページを調べてみると平年の梅雨明けは7月21日頃。昨年が異常だっただけで、今年の梅雨が取り立てて長い訳ではありません。

先日も雨の音を聞きながら、久しぶりに本棚から『雨のことば辞典』を引っ張り出して眺めていたらこんな面白い項目を見つけました。

星屑の雨 ほしくずのあめ

宇宙の塵が核となってできる雨。朝日新聞社会部編『雨のち晴れ』に「オーストラリアの気象学者であるボーエン博士は、世界の雨量を調べて、流星群があらわれると約三十日後に雨が多くなることを確かめた。この原因としては、大気中に落下した宇宙塵が、雨の核になるためだろうと推定している」とある。雨のなかに星屑が入っているとは、夢があって楽しい。

「雨のことば辞典」P.201

宇宙塵というのが何なのかは正直よくわかりませんが、私たちの身の回りの自然現象には想像を超えた因果関係があるのだなと思いました。

今度、雨空の下を歩くときには、この雨は宇宙からやってきたのかもしれないと想像してみると、少しは晴れ晴れした気持ちになるのかもしれません。

 

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