みちのいろいろ

「みち」という日本語を国語辞典で調べると、次のように出ています。

みち[道・▽路・▽途](名)

①人・車などが行き来するところ。道路。

②みちのり。前途。

③とちゅう。

「三省堂国語辞典 第七版」

ここから、みちには「道、路、途」という三つの漢字を当てられることがわかります。

それではこの「道、路、途」の中で最も広いみちはどれでしょう?

??

そんな唐突な質問への答えが、漢和辞典に出ていました。

類義語【道・途・路】

いずれも車の通行できるみちを表し、「途」は一車分、「道」は二車分、「路」は三車分の広さのみちをいう。ただし一般に区別なく用いている。

「全訳 漢辞海 第四版」

ここで示されている答えは狭い方から広い方へ「途→道→路」の順。

馴染みのある「道路」という言葉は二車分の広さのみちと三車分の広さのみちを組み合わせた熟語だったんですね。

もちろんこれは漢字の歴史から見た一つの説にすぎないのでしょうが、こんな風にみちを区別して考えたことはなかったので新鮮な感じがします。