チョッキ vs ベスト

言葉というのは生き物であり、いまこの瞬間にも新しい言葉が生み出され、かつて使われていた言葉もいつの間にか消えていく。

そのことはわかっていたはずだったのですが、、、

国語辞書を眺めていたらこんな見出し語を見つけて少しショックを受けました。

チョッキ(名)〔ポ jaque〕

〘服〙〔古風〕ベスト。

「上着、ー、ズボン・防弾ー」

「三省堂国語辞典 第七版」

何とチョッキに〔古風〕のラベルが付いています。

もちろん自分が今チョッキという言葉を使っている訳ではありませんが、子どもの頃たしかに使っていた記憶のある言葉に〔古風〕のラベルが付いているのを見るのはややショッキングな出来事。時の流れを感じます。

現在このチョッキという言葉を使うのは、さきほどの用例にある防弾チョッキくらいなものでしょうか? あるいは今や防弾ベストの方が表現としては主流なのでしょうか?

防弾チョッキは防弾チョッキだろうと思って、Google検索してみるとこんな結果に。

“防弾チョッキ” → 1,400,000件
“防弾ベスト” → 2,300,000件

何と防弾ベストの方が多いという結果に。

とはいえ、1,400,000 vs 2,300,000 ですから、この分野ではまだまだチョッキも健闘しています。

防弾ベストが完全に主流になったら、いよいよ日本語におけるチョッキは死に絶えてしまうのではないか? そして国語辞書からも消えてしまうのではないか? ついそんな心配をしてしまいます。チョッキの未来が心配です。