サハリン・ウラジオストク旅行記(1)− ロシア入国編

夏休みにロシアのサハリンとウラジオストクを回ってきました。

学生時代に初めての一人旅で訪れたのが北海道の稚内。日本最北端の宗谷岬に行って、日本最北端到達証明をもらいました。

そのときに「一番北へ来たつもりだったけど、さらに北にはサハリンがあるんだな」と思ったのがサハリンを意識した最初のきっかけ。

それから何度か訪れようと思ったことはあったのですが、諸々の都合で実現せず。この夏にようやく実現できました。

 

ビザの取得について

2019年8月現在、サハリンやウラジオストクを観光で訪れる場合は電子簡易ビザによる渡航が可能です。(滞在は8日以内)

ただし電子簡易ビザを利用するためには入国場所と出国場所を同じにしなければなりません。

自分の場合は「東京→ユジノサハリンスク→ウラジオストク→東京」という旅程を組んだので正規の観光ビザ(ツーリストビザ)が必要になりました。

この手続きにかなり苦戦。最終的には出国当日に赤坂のロシアビザセンターでビザを受け取って、そのまま成田へ向かうという綱渡りのスケジュールになってしまいました。

 

サハリン島について

サハリン(樺太)島は北海道の北にある北海道と同じくらいの面積の縦長の島。

最大の都市はサハリン州の州都ユジノサハリンスクで人口約20万人。

成田から直行便で2時間15分。あまり知られていませんが、日本から最も近い外国の一つです。

 

フライト

成田→ユジノサハリンスクはアエロフロートの航空機。16:50出発の予定でしたが、出発間際に雨が強くなり滑走路が水浸しに。なかなか離陸できません。

結局、定刻を1時間近く過ぎて出発。水平飛行に入って、すぐにドリンクとサンドイッチなどの軽食が配られます。

ささっといただいて、少し目を閉じていると「着陸態勢に入ります」とのアナウンス。本当にあっという間のフライトです。

なお今回の旅で最初に覚えたロシア語はこちら。

вы́ход

[ヴィーハト]〔going out, departure, exit〕

  1. 出ること、外出、出発、出撃;出口;解決策、活路

「プログレッシブ ロシア語辞典」

機内のあちこちにこのサインがあったので、真っ先に辞書で調べてしまいました。

 

空港

出発時のトラブルで定刻からはかなり遅れたものの無事ユジノサハリンスク空港へ到着。

飛行機を降りて、バスに乗って、空港の建物へ。建物のこじんまり感が予想以上でびっくりしました。

3つある入国審査の列に並びます。よく見ると3つあるブースのうち、1つは飛行機のクルー用、1つはロシアとベラルーシの国民用、1つは外国人用と書いてあります。

うっかり飛行機のクルー用の列に並んでしまったので、並び直しかと思ったのですが、日本人のツアーガイドらしい人が「どこに並んでも大丈夫です!」と言っていたので、そのまま並んでいたら無事通過できました。

結局、空港の外に出られたのは現地時間の22時過ぎ。タクシーでホテルへ行ってもよかったのですが、今回はホテルの人に送迎を頼んでいました。

上手く合流できるか心配だったのですが、空港のサイズが想像の10分の1くらいだったので、迷うことなく合流。

そのままホテルへ送ってもらいました。車内にはカウリスマキの映画で流れるような情緒ある音楽が流れていてよい雰囲気。恰幅のよい運転手はカウリスマキ映画の常連 Sakari Kuosmanen に似ているような気がします。

 

ベルカ・ホテル

今日から3泊するベルカ・ホテル(Belka Hotel)へ到着。チェックインを済ませて2階の215室へ。

ベルカ・ホテルは全体が木でできたログハウス風の作り。

食料を調達しに外出しようかとも思ったのですが、機内食が胃にもたれて苦しいので今日はこのまま外へ出ないことにしました。

まずは室内にあるロシア語の解読を試みます。注意書きを眺めていると、ロシア語にはずいぶん!マークが多いなという印象。

比較的穏やかな印象のあるロシア人なのに、書き言葉ではテンションが上がってしまうのでしょうか? ただ最近読んだドストエフスキーの小説の登場人物はしょっちゅう叫んでいましたし、もともとは熱い人たちなのかもしれません。