フィンランド旅行記① − はるばる森と湖の国へ

旅に出る前の空港の雰囲気ほどわくわくするものはないと思います。

チェックインを早めに済ませ、カフェでゆっくりとコーヒーを飲みながら、来たるべき非日常の時間に思いを馳せる。そんな至福のひととき。

。。。しかしまたやってしまいました。

予定していた電車の乗り継ぎに失敗し、成田に着いたのはフライトの1時間半前。

でも1時間半あれば大丈夫だろうと思っていたのですが、チェックインの列が思いのほか長い! さらに両替などもしていたら、コーヒーどころではなく、慌ただしく飛行機に滑り込むことに。

しかしとにかく間に合って、飛行機は定刻に出発。

11時に成田を出発し、現地時間の15時20分にヘルシンキに到着というスケジュール。

日本とフィンランドの時差は7時間。ただしフィンランドはサマータイム実施中(2014年は3月30日-10月26日)のため時差は6時間。

つまり日本時間の21時20分にヘルシンキに到着ということ。

フィンエアーの直行便ですし、他のヨーロッパに比べたら早いなあと思っていたのですが、いざ乗ってみるとやはり10時間は長い!

キンドルで本を読んだり、映画を観たりして機内での時間を過ごします。

飛行機は無事にロシア上空を越えて、定刻にヘルシンキ・ヴァンター国際空港に到着。

フィンランドに着いて最初に見たフィンランド語は、送迎バスの電光掲示に表示されていた lentoasema(空港)でした。

見渡すとあちこちにフィンランド語の標識があって、それを見ているだけで嬉しくなってきます。

送迎バスは空港の建物に到着。しかし入国審査の列が長く、なかなか先に進めません。

自分の番が近づいてきてわかったのですが、入国審査官のお兄さんが一人一人と楽しく会話していて、それで時間がかかっているというのもあるよう。

昔、留学していたオーストラリアのスーパーによくいた「行列ができているのに、全く気にせず、お客さんと延々雑談し続けるレジ打ちのお姉さん」を思い出しました。

そうそう、これだよこれって感じ。

こういう国民性は大好きです。これに慣れてしまうと、日本の対応がマニュアル主義のように思えてくるから不思議なもの。

やがて自分の番が来て聞かれたのは「フィンランドで何を見たい?」ということ。

そう言われてみるととっさに答えは出てきません。

いったい自分はフィンランドで何を見たいんだろう?と一瞬考えたあと、

I haven’t decided anything yet.

とちょっとかっこいい風のセリフを吐いて入国審査を通過しました。(フィンランド語で言えたら良かったのですが!)

この時点でもう16時。さすがに疲れたので、空港内のスターバックスで、カプチーノを一杯。

注文時に名前を伝えておいて、出来上がったときに名前を呼ばれるシステムはずいぶん久しぶり。

こんな些細なことでも外国に来たなあと実感します。

一休みしてから、ヘルシンキの中心部へ向かうバスに乗り込みます。

ドライバーのおじさんに20ユーロ札を渡したところ、明らかに私物にしか見えないボロボロの財布から一生懸命おつりを探して渡してくれました。

ふたたび、これだよこれって感じ。

この手際の悪さがたまりません。

(それとも、もうほとんどの人はカードで払うのでしょうか?)

市の中心ヘルシンキ中央駅まではバスで約30分。

車窓の風景を眺めていると、緑が多く一国の首都という感じは全然しません。

ベビーカーを押している若いお父さんの姿を見て、知らない街を行き交う人々にもそれぞれの人生があるんだなあなどと感傷的になってしまったり。

バスはほどなくヘルシンキ中央駅へ到着。

フィンランド語教室で習ったとおり、rautatieasema(鉄道駅)と書いてあります。

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なおフィンランドの公用語はフィンランド語とスウェーデン語。

ヘルシンキという街の名前も次のようにフィンランド語とスウェーデン語で表記されています。(スウェーデン語の方は何と読むのかわかりませんが。。。)

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さて地図を調べてみると、ヘルシンキ中央駅から今晩宿泊するホテルのクムルス・ハカ二エミ(Cumulus Hakaniemi)までは1km程度のよう。

それくらいならと、街並を見ながら歩いてみることにしました。

三人の鍛冶屋像。

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だいたいこちらの方角だろうと見当を付けて歩いていると、徐々に人通りが少なくなり、さびれた感じの一角に迷い込んでしまいました。

さっそく不安!

ということで、仕方なく一旦出発点に戻ることに。

改めて地図を調べてみると、なんと全く逆方向に歩いていたことが判明。

どうも自分の方向感覚を過信し過ぎていたようです。

反省して地図を頼りに歩いていくと、今晩の宿に無事到着。

なかなかきれいなホテルです。内装が北欧っぽい?

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空いていたので、一人旅なのにツインの部屋に。

この時点で時刻は18時過ぎ。外はまだまだ明るいです。

とはいえ、日本時間では24時過ぎになっている訳で、かなりクタクタ。

近場で食事を済ませようと思って外に出ると、向かいに Hesburger というローカルチェーンのハンバーガーショップが。

今日はここでいいかと思い、juustohampurilainenateria(チーズバーガーセット)を注文。

お兄さんがすごく親切な感じで好印象。

そそくさと夕食を済ませ、近くのスーパーへ。

飲み物を買ってすぐに帰るつもりだったのですが、野菜や果物や乳製品の名前を復習していたら、いつの間にか長居してしまいました。

初めて来る国のスーパーって品物を見ているだけでも楽しいですよね。

20時頃に宿に戻り、フィンランドの国営放送 yle を観ながらビールを飲んで早めに就寝。

本日のビールはこちら。

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OLVI と読むのでしょうか? アルコール度数2.7%なので非常にライト。