April Come She Will(四月になれば彼女は)
サイモン&ガーファンクルの名曲「四月になれば彼女は」の出だしは、こんな風に始まります。
April come she will
When streams are ripe and swelled with rain
この歌詞を見て、ちょっと疑問に思うところはないでしょうか?
それは April come の come にはなぜ[-s]が付かないのだろう?ということ。
しかし調べてみると、このオープニングラインは、
ではなく、
という区切りのよう。
つまり「四月が来る」のではなく「四月に彼女が来る」という意味だったんですね。
まあ言われてみれば、邦題もそうなっているじゃないかという話。
それにしても、なぜこんなややこしい倒置を用いているのでしょう?
それは冒頭の月を表す単語と同行の末尾の単語で韻を踏んでいるため。
April, come she will
When streams are ripe and swelled with rain
May, she will stay
Resting in my arms again
June, she’ll change her tune
In restless walks, she’ll prowl the night
July, she will fly
And give no warning to her flight
August, die she must
The autumn winds blow chilly and cold
September, I’ll remember
A love once new has now grown old
こうして全体を見てみると、まさにポール・サイモンの至芸!というのがよくわかります。
と、そんな細かい話はさておいても、この「四月になれば彼女は」は春になると聞きたくなる名曲。
新しい出会いに期待をしつつ、口ずさんでみるのもよいですね。