フィンランド語学習記 vol.628 − lasta
フィンランド語教室のテキスト「suomen mestari 1」にこんな文が出てきました。
この中の lasta は文脈から考えて「子ども」を意味する lapsi の単数分格であることは明らか。
単数主格 | lapsi |
---|---|
単数分格 | lasta |
ただどうして lasta という形になるのかわからず、しばらく考えてしまいました。
ここでもう一度、分格の作り方を確認してみたいと思います。
分格の作り方(原則)
1)一つの母音で終わる語は、語尾に[-a/-ä]を付ける。
2)二つの母音で終わる語は、語尾に[-ta/-tä]を付ける。
tie → tietä
3)子音で終わる語は、語尾に[-ta/-tä]を付ける。
これらのルールにさきほどの lapsi を当てはめると lapsia となります。
どうやっても lasta にはなりません。
ただし lapsi のように[i]で終わる単語には例外的なルールがありました。
分格の作り方(例外)
1−1)[i]で終わる語は、語尾に[-a/-ä]を付ける。(原則通り)
1−2)[i]で終わる語は、[i]を[e]に変えて、語尾に[-a/-ä]を付ける。
1−3)[i]で終わる語は、[i]を落として、語尾に[-ta/-tä]を付ける。
*このうちどのルールを当てはめるかは覚えるしかありません。
これらのルールにさきほどの lapsi を当てはめると lapsia, lapsea, lapsta となります。
どうやっても lasta にはなりません。
ただし lapsi のように[si]で終わる単語にはさらに例外的なルールがありました。
1ー4)[si]で終わる語は、[si]を落として、語尾に[-tta/-ttä]を付ける。
このルールにさきほどの lapsi を当てはめると laptta となります。
どうやっても lasta にはなりません。
結論
やはり lasta は例外的な形ということなのでしょう!
。。。たぶん。
9月 21, 2018 @ 22:58:43
私もわからなくなり、先生に聞いてみました!そしたら、lapsiはkieliと同じ変化をし語幹はlapse.。単数分格はeを除きtaをつける。するとlapstaとなり子音pstと3つ続く場合は最初の子音(p)を消す。というルールがあるそうです!
全く奥深い言語ですね。
9月 23, 2018 @ 02:16:57
nitecokatuさん
なるほど、単に例外ということではなくて、そのようにルールに沿って考えることもできるんですね。奥深いです!