フィンランド語学習記 vol.761 − kovat piipussa
アメリカのトランプ大統領がイランへの攻撃を指示、その後に指示を撤回したというニュースが報じられています。
そして大統領自身もそのことをツイッターに記しています。
このニュースをフィンランド国営放送ニュース(yle uutiset)のウェブサイトで読んでいたら、ちょっと気になる表現に出会いました。
Yhdysvaltain presidentti Donald Trump kertoo peruneensa sotilaalliset iskut Iraniin vain kymmenen minuuttia ennen operaation aloittamista. Iskut peruttiin, sillä ne olisivat olleet ylimitoitettuja.
Hän kirjoittaa Twitterissä Yhdysvalloilla olleen jo “kovat piipussa” ja iskuja suunniteltiin tehtäväksi kolmeen eri kohteeseen.
アメリカ大統領ドナルド・トランプは、イランへの軍の攻撃を作戦開始のほんの10分前に取り消したと語った。攻撃が取り消されたのは、それが想定された規模を超えるとわかったからだ。彼はツイッターにアメリカはもう “kovat piipussa” であり、攻撃は三つの異なる場所へ行われる計画だったと書いている。
フィン | 英 | 日 |
---|---|---|
perua | withdraw | 取り消す |
sotilaallinen | military | 軍隊の |
isku | attack | 攻撃 |
operaatio | operation | 作戦 |
mitoittaa | dimension | 必要な大きさにする |
suunnitella | design | 計画する |
kovat piipussa
Hän kirjoittaa Twitterissä Yhdysvalloilla olleen jo “kovat piipussa” ja iskuja suunniteltiin tehtäväksi kolmeen eri kohteeseen.
彼はツイッターにアメリカはもう “kovat piipussa” であり、攻撃は三つの異なる場所へ行われる計画だったと書いている。
この文における “kovat piipussa” の意味がわかりません。
kovat は「硬い」を意味する形容詞 kova の複数主格。
piipussa は「パイプ」を意味する名詞 piippu の単数内格。
ただ “kovat piipussa” とダブルクォーテーションが付いていることから、何らかの慣用句なのだろうということは推察できます。
ソースであるトランプ大統領のツイートを見直しても、どの表現が “kovat piipussa” に当たるのかよくわからず。いったいどのような意味なのでしょう?
7月 07, 2019 @ 15:45:10
これは「本気である」とか「本気で何かをやろうとしている」という意味の慣用句だそうです。
7月 12, 2019 @ 22:45:48
nitecokatuさん
ありがとうございます! やはりselkoじゃない文には知らない慣用句も多く出て来ますね。慣用句辞典のようなものがあったらありがたいのですが。
7月 16, 2019 @ 20:12:26
さらにどうしてそんな意味になるのかわからなくて聞いてみました。
olla kovat piipussaは、パイプの中に硬いものが入っているという直訳で、このパイプは銃のパイプを指していて硬いものつまり「弾」。本気で撃とうとしているからパイプの中にすでに弾を入れている。というところから「本気である」という意味になるそうです。本当に「慣用句辞典」「ことわざ辞典」があればいいですのにね!
7月 31, 2019 @ 17:28:20
nitecokatuさん
そうか「パイプの中の硬いもの=銃弾」というイメージなんですね。言われてみるとなるほどと思いますし、腑に落ちました。フィンランド語の慣用句は面白いですね。