サハリン・ウラジオストク旅行記(5)− ユジノサハリンスクからウラジオストクへ

合計3泊したユジノサハリンスクのベルカ・ホテルをチェックアウト。

今日は午前の飛行機でウラジオストクへ向かいます。

 

空港へ

小雨の中、駅前へ。

コミュニスト大通りのカフェ、クールビンでエスプレッソを注文。結局このカフェには3日連続通いました。

駅前でタクシーを拾ってユジノサハリンスク空港へ。料金は500ルーブル。

最初ユジノサハリンスクに着いたときは22時過ぎだったので、明るい中で空港の建物を見るとまた印象が変わります。

空港入口のドアをくぐると、いきなりのセキュリテーチェック。搭乗前のセキュリティーチェックほど厳重ではありませんが、荷物のX線検査も行いました。

セキュリティーチェックをくぐって、チェックインカウンターへ。

今回ユジノサハリンスク・ウラジオストク間で利用するのはS7航空(シベリア航空)。黄緑がシンボルカラーのようです。

チェックインの列に並んでいると、航空券を持った地元のおばあさんが一生懸命に話しかけてきます。「ロシア語話せないので。。。」と何とか伝えると、空港のスタッフをつかまえて質問していました。観察していると、問題は無事解決したようです。

その後、無事にチェックインできたのですが、問題が二つ。

一つ目は荷物が預けられなかったこと。どうも航空券購入の際にそういう契約になっていたようで、スーツケースも機内に持ち込むことに。ただ小さいケースだったので何とかなりました。

二つ目は出発がかなり遅れること。10:50発の予定が12:00発に変更になりました。仕方ないので空港の待合室で時間をつぶすことに。

 

ウラジオストクへ

12:00に何とかユジノサハリンスクを出発し、13:00にウラジオストクに到着。ただユジノサハリンスクとウラジオストクは1時間の時差があるため、実際には2時間のフライトでした。

空港からウラジオストク市街までは電車が通っているようなので乗り場に行ってみると、次の発車は3時間後とのこと。この電車は一日に5往復しかしていないようです。

タクシーは結構割高なので、バスで行くことにしました。

バス停で待っていると、タクシーの客引きがかなりしつこく絡んできます。翻訳アプリを駆使して勧誘してくる運転手さんもいたり、客引きの手段もかなり高度化しているようでした。

こちらはバス停から眺めたウラジオストク空港。

この写真には全部写っていませんが、建物には Владивосток международный аэропорт の文字。

空港は аэропорт というんですね。

аэропо́рт

[アエラポールト]〔airport〕

空港

「プログレッシブ ロシア語辞典」

その隣の международный はおそらく international の意味かな?と思ったら当たりでした。

междунаро́дный

[ミジドゥナロードヌイ]〔international〕

国際の、万国の、国際間の(интернациона́льный)

「プログレッシブ ロシア語辞典」

市街行きのバスは大型のバス(いわゆる普通のバス)ではなく、ワゴンカーの乗合バスでした。料金は運賃が200ルーブル、荷物預け料100ルーブル。

 

ウラジオストク市街へ

発車時刻までに車内はほぼ満席となり、無事出発。乗客の3分の2くらいは韓国人のようです。ウラジオストクは韓国人に人気の観光地なのでしょうか?

バスが市街地に差し掛かると渋滞発生。これはまいったなと思いつつ、途中で降りる訳にもいかないので、そのままじわじわと進んで行きます。しかも小雨だった雨が本降りになってきました。今日は bad day なのかもしれません。

感覚的にはかなり長く渋滞に捕まっていたように思うのですが、終点のウラジオストク駅に着いたのは到着予定時刻20分オーバーの15:50だったので、それほど長い時間ではなかったのかもしれません。しかも着いたときには雨は止んでいて、青空も覗いていました。

 

ウラジオストク駅とフェリーターミナル

こちらがウラジオストク駅。

中を覗こうと思ったのですが、入口でセキュリティチェックを行っていたのでやめておきます。ただし駅の脇にかかっている跨線橋から電車を眺めることができました。

ウラジオストクはシベリア鉄道の終着駅。その気になればここから9,000km以上を走って、モスクワまで行くことができるんですね。

駅の反対側にはこんな建物が。

何だろう?と思って向かってみると、フェリーターミナルのようです。建物内にはいくつかの売店もあります。建物を抜けると、湾とそこにかかった大きな橋が見えます。

ターミナル内に感じの良いコーヒー屋さんがあったのでカプチーノを買って、海を見ながら少し休憩。気持ち良い海風に吹かれて、リフレッシュできました。

ターミナルを海側から見ると Владивосток の文字。

ここも空港と同じようにウラジオストクの玄関口なんですね。鳥取県の境港との間に定期航路があるそうです。

ところで手元のガイドブックによると、ウラジオストクという名前は「東方を征服せよ」というロシア語に由来するのだそう。

Владивосток の восток は宇宙船の名前にもなっているので何となく知っていました。

восто́к

[ヴァストーク]〔east〕

「プログレッシブ ロシア語辞典」

Владивосток の влади はそのままの形では辞書に出ていませんでしたが、近そうな単語を探しているとこんな動詞を発見。

владе́ть

[ヴラヂェーチ]

  1. 〈財産・資産・能力・天賦の才を〉所有している(име́ть, облада́ть)
  2. 支配[占有、掌握]する、意のままにする、(感情・思念が)虜にしている

「プログレッシブ ロシア語辞典」

おそらくはこの動詞がもとになっているのでしょう。

こちらは裏側から見たウラジオストク駅。

駅前にはレーニン像もありました。

ユジノサハリンスクの駅前にあった像と比べるとかなり小さいですね。

 

ホテルへ

時刻は16:30。本日の宿泊先となるホテルへ向かいます。今日から2泊するのはアムール湾に近い Экватор というホテル。

海沿いの道を通って、高台の上にあるホテルです。

チェックインを済ませて部屋へ。

バルコニーがあってアムール湾を一望できます。

 

ローシキ・プローシキ

部屋に荷物を置いてシャワーを浴びてから、少しホテルの近くを歩いてみることにしました。

海沿いの遊歩道にはたくさんの屋台が出ていて、トランペットやアコーディオンを演奏している人がいます。夕暮れとあいまってとても素敵な雰囲気。

この旅行に来てからあまりまともな夕食を食べていなかったので、今日はロシア料理の店に行ってみることに。スヴェトランスカヤ通り(улица Светланская)にあるローシキ・プローシキ(Ложки-плошки)というお店です。

ビールとボルシチとイカのペリメニを注文。

これだけで十分お腹いっぱい。おいしくいただきました。

ところで店内の天井からたくさんぶらさがっている篭のようなものは何でしょう?

ホテルに戻る前にスーパーでウォーターボトルやお菓子を購入。

ユジノサハリンスクのスーパーでもそうだったのですが、レジで会計をする際に店員さんに「ポケット?」のような言葉をかけられます。身振りから判断するとビニール袋が必要かどうか聞いていることは間違いなさそう。ただ正確に何と言っているのか知りたくて調べてみました。おそらくはこちらの単語のようです。

паке́т

[パキェート]〔parcel, package〕

紙包み、包み;(食品などの)紙袋、パック

「プログレッシブ ロシア語辞典」

なるほど、ポケットではなくパキェートだったんですね。気になっていたのですっきりしました。

買い物を終えて、そろそろ暗くなってきたのでホテルへ戻ります。明日は晴れるでしょうか?