フィンランド語学習記 vol.34 − 時間の言い方

フィンランド語教室16週目のレポート。

今回は時間の言い方を練習しました。数字を一通り覚えていれば、それを使って時間も言えそうなものですが、そう簡単な話ではないようです。

まずは以下の例文をご覧ください。

Kuinka paljon kello on?(何時ですか?)
Kello on 9.(9時です)
Kello on 15 minuuttia yli 9.(9時15分です)
Kello on puoli 10.(9時30分です)
Kello on 15 minuuttia vaille 10.(9時45分です)

なんとなく意味が想像できるものとできないものがありますね。それでは、以下に一文ずつ見ていきましょう。

まずは時間を聞くときの言い方。

Kuinka paljon kello on?(何時ですか?)
*kuinka「どのくらい」、paljon「たくさん」、kello「時計、時刻」

日本語の「何時」、英語の「what time」とは異なり、直訳すると「時刻はどのくらいたくさんですか?」という表現になっています。

続いて時間を答えるときの言い方は、4つのケースに分けて見ていきましょう。
 

ケース① 0分(ぴったり)の場合

Kello on 9.(9時です)
*kello「時計」

これは簡単ですね。なおフィンランド語で9は yhdeksän(ユフデクサン)と読みます。
 

ケース② 1分〜29分の場合

Kello on 15 minuuttia yli 9(9時15分です)
*minuuttia(分)、yli(過ぎて)

このケースは「時計は9時を15分過ぎている」という言い方をします。

日本語の「9時15分過ぎ」という表現に似ていますし、とっさに言うのもそんなに難しくはないでしょう。15は viisitoista(ヴィーシトイスタ)と読みます。
 

ケース③ 30分(ぴったり)の場合

Kello on puoli 10(9時30分です)
*puoli(半分)

このケースは「時計は10時の半分です」という言い方をします。

9時30分なのに、9という数字がどこにも出てこないので、慣れないうちはわかりにくいかもしれません。10は kymmenen(キュンメネン)と読みます。
 

ケース④ 31分〜59分の場合

Kello on 15 minuuttia vaille 10.(9時45分です)
*minuuttia(分)、vaille(足りない)

このケースは「時計は10時に15分足りない」という言い方をします。

ケース②と同様、日本語の「10時15分前」という表現に似ています。ただし日本語ではいつでも「◯分前」と言う訳ではありませんよね。

10時に何らかのイベントがあり、その時間を意識している場合には「10時15分前」という言い方をしますが、ふつうに時間を伝える場合には単に「9時45分」と言うことの方が多いのではないでしょうか。

よって、とっさに言えるようになるにはそれなりの練習が必要だと思います。
 

まとめ

そんな訳でフィンランド語の時間の言い方では、時計を4つのゾーンに分けて区別します。

同じ時計の文字盤を見ているのに、言語によって時間の言い方が変わってくるというのは、とてもおもしろい現象ですね。

似ているようで似ていない。それだけにすらすらと言えるようになるためには、たくさんの練習が必要なのでしょう。