フィンランド語学習記 vol.162 − 外国の都市の名前
きのうのエントリーでは、ロシアのサンクトペテルブルクのフィンランド語名について、取り上げました。
フィンランド語学習記 vol.161 − サンクトペテルブルク | Fragments
それでは他の都市はどうなっているのか? ということも気になるので、少しばかり調べてみることに。
まずはフィンランドに近いヨーロッパの都市から。
フィン | 英 | 日 |
---|---|---|
Pietari | Saint Petersburg | サンクトペテルブルク |
Moskova | Moscow | モスクワ |
Tukholma | Stockholm | ストックホルム |
Kööpenhamina | Copenhagen | コペンハーゲン |
Tallinna | Tallinn | タリン |
Pariisi | Paris | パリ |
Berliini | Berlin | ベルリン |
Lontoo | London | ロンドン |
外国の都市名をカタカナで表すと、基本的には日本人が発音しやすい音になります。(わざわざ難しくする訳もなく。)
だとすると、フィンランド語の場合も、フィンランド人が発音しやすい音に調整されているということなのでしょうか。
いずれにせよ、こうしてみると Pietari 以外は、フィンランド語の綴りを見るだけで、どこの街なのかくらいはわかるような気がします。(Tukholma はやや怪しいかもしれませんが。)
続いて、フィンランドから遠く離れてみます。
フィン | 英 | 日 |
---|---|---|
Peking | Beijing | 北京 |
Soul | Seoul | ソウル |
Tokio | Tokyo | 東京 |
New York | New York | ニューヨーク |
こちらはさらにわかりやすくなっています。
北京は日本語と同じく Peking に。
現在の中国語の発音は Beijing に近いものの、多くの国では古い発音(Peking)を残しているようです。フランス語では Pékin、ドイツ語では Peking とのこと。
東京は[y]が[i]に変わって Tokio に。
フィンランド語の[y]は母音なので、Tokyo のままだと「トキュオ」のような音になってしまいます。それはそれでかわいらしい音になりますが、発音はやや大変そう。
以上、今回はフィンランド語での外国の都市の名前をいくつか紹介してみました。
大幅に改訂(?)されたものから、マイナーチェンジにとどまっているものまで、さまざまな例があるので、比較してみるのもおもしろいと思います。
3月 07, 2014 @ 10:45:31
Pietariの北西にViipuriという街があります。
1941年の冬,突然のソ連(当時)の侵攻(冬戦争)によってカルヤラ州都のViipuri(スウェーデン語:Vyborg)も占拠され,第2次世界大戦後,フィンランドの敗戦によりラドガ湖の半分程を占めていたフィンランド領は現在の国境線に後退させられました(クリミア半島も危ういですね)。
Viipuriの地名は,スウェーデン語の発音Vyborgがフィンランド人の耳に[Viipuri]と聞こえたのでしょう。そのように定着しました。
フィンランドの西岸にジャズフェスティバルで有名なポリ(Pori)という街の名もスウェーデン語のBorg(城の意)から来たものですが同じborgでも[puri]となったり,[pori]となったりしています。
Viipuriが素晴らしい街だったことをうたった歌はこちら。
Sellanen ol’ Viipuri(直訳:そんなのがヴィープリだった。 ol’=oli)
https://www.youtube.com/watch?v=xBJkyG-QUOg (ライブ)
3月 08, 2014 @ 10:57:30
Jussiさん
コメントありがとうございます。ピエタリ、ヴィープリなど、フィンランド語の都市名にはどこかかわいらしい響きがありますね。
Sellanen ol’ Viipuri のリンクもありがとうございます。「そんなのがヴィープリだった」というタイトルは何だか味がありますね。
古めかしい曲が逆に新鮮な感じに。日本の昔の歌謡曲のようだなとも思いました。