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『バーナード嬢曰く。』

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読書をめぐるギャグ漫画『バーナード嬢曰く。』全2巻を一気読み。本好きのツボをぐいぐい突いてくる傑作でした。

バーナード嬢曰く。: 1 (REXコミックス)
バーナード嬢曰く。: 2 (REXコミックス)

主人公の町田さわ子は、自分をいかにして読書家に見せるかに心血を注いでいる高校生。劇作家のバーナード・ショーをもじって、自分のことを「バーナード嬢」と呼んでほしいと周囲に言っているものの全く相手にされていません。

本書の前半は作家の名言を紹介する名言漫画。

人生とは、病人の一人一人が寝台を変えたいという欲望に取り憑かれている、一個の病院である。

ボードレール『パリの憂鬱』

そして途中からは、名言に限らず本に関する幅広いテーマを扱う読書漫画という体裁になっていきます。

誰もが一度は考えたことがあるような読書を巡る様々な自意識が言語化されていて、読み進めている間「わかるわかる」と思うことのオンパレード。登場人物たちの丁々発止のやり取りにはとにかく笑ってしまいます。

おそらく本好きの人なら、主人公が図書室で知り合うSF好きの友人・神林しおりに共感する人が多いのではないでしょうか。

本書で一番好きなのは『さまぁ〜ずの悲しいダジャレ』という本を一生懸命にすすめる主人公の町田さわ子に、「見栄とか関係なく好きなモノを純粋に好きって言えるのは素晴らしい」と神林しおりが感動するシーン。

ギャグ漫画なのに、本書を読み終わったあとには「本そのものともう一度真剣に向き合ってみよう」と思えてくるから不思議なもの。書店で見かけたら、ぜひ一度手に取ってみてください。

 

バーナード嬢曰く。: 1 (REXコミックス)
一迅社 (2014-04-18)
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ジュンパ・ラヒリ『べつの言葉で』

人が一生の間に深く学ぶことのできる言語の数は限られています。

そういう意味では、外国語を学ぶときに「どの外国語を選ぶのか」というのは、とても大きな選択なのだと思います。

今回、紹介する『べつの言葉で』は、アメリカの作家ジュンパ・ラヒリによるイタリア語の学習についてのエッセイ。

べつの言葉で (新潮クレスト・ブックス)

ラヒリの両親はベンガル語を母語とするインド系移民。その娘である著者は家ではベンガル語、外では英語を話すバイリンガルとして育ちます。

その後、著者は学生の頃に訪れたイタリアに魅せられ、イタリア語の学習を始め、やがて夫と二人の子供とともにローマに移り住むことに。

そんな著者が母語であるベンガル語・英語ではなく、第三の言語であるイタリア語で書いたのがこのエッセイ。

もしも本書を原書で読むことができたなら、母語ではない言葉で書かれていることに伴う微妙なずれのようなものを感じることができたのかもしれません。ただ日本語訳ではそのようなディテールに触れることができないのは残念なところ。

それでも新しい経験に伴う喜びや苦労、繊細な気持ちの動きはストレートに伝わってきます。

新しい単語に出会うとき、それは決断のときだ。すぐ単語を覚えるためにちょっと止まってもいいし、メモしておいて先に進んだり、無視したりすることもできる。毎日道でみかける人たちのうち何人かの顔のように、いくつかの単語は何らかの理由で目立って印象を残す。ほかの単語は背景に紛れたままで注意を引かない。

P.30

読後に感じた最も強い印象は、外国語を学ぶということが、人生そのものと重ね合わせになっているということ。

どれだけ道を進んでも、その先には必ずまた未知の世界が広がっているということ。いつになっても決して完成することはないということ。そんな外国語学習の世界に尽きせぬ魅力があるということを再発見できる素敵なエッセイでした。

またエッセイ群の中にそっと挟み込まれている二編の掌編小説「取り違え」「薄暗がり」も、よくある日常の風景からいつのまにか非日常の世界に連れて行ってくれるような魅力的な作品です。

イタリア語に興味のある人はもちろん、広くことばに好奇心を持ち続けている人におすすめの一冊です。

 

べつの言葉で (新潮クレスト・ブックス)
ジュンパ ラヒリ
新潮社
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『ビール語辞典』を読んでみる

この前の休日、横浜駅近くの某書店に立ち寄ったところ、こんな本が平積みされていました。

ビール語辞典: ビールにまつわる言葉をイラストと豆知識でごくっと読み解く

もともと辞典と名の付く本には目が無いので、さっそく手に取ってみました。

内容を見ると、ビールのことば(エール、ラガーなど)について解説をしたり、ビールにまつわる雑学を紹介したり、日本全国のブルワリーを紹介したり、ビール好きの人ならページをめくるだけで楽しくなってしまう夢のような一冊。一目惚れで購入してしまいました。

文章だけでなく味わいのあるイラストも素敵で、巻頭の「ちょこっとビールヒストリー」では、ビール数千年の歴史が6ページほどのコミックにまとめられています。

その他にもいくつかの「ビールの基礎知識」を学んだあと、本書のメインである「ビール用語」のセクションに行くと何と数百に及ぶビール関連の見出し語が並んでいます。

その中の【乾杯】の項では、世界の国々で「乾杯」を何と言うのかが紹介されていました。

いくつか抜き出してみると、、、

na zdrovie ポーランド
skål デンマーク
건배 韓国
salud メキシコ
slainte アイルランド
proost ベルギー
prost ドイツ
santé フランス
hipahipa ハワイ
mabuhay フィリピン
na zdravi チェコ
干杯 中国

 

国ごとにさまざまな表現があることがわかります。

また中にはこんな見出し語も。

セノシリカフォビア
【cenosillicaphobia】

セノシリカフォビア(cenosillicaphobia)は空のグラス恐怖症。お酒が好きな場合は厄介ですね。

これって単に飲みたいだけ?? ではないのでしょう、たぶん。。。

と、このようにビールにまつわるちょっと面白いことばも紹介されています。

ビール好きの人と言葉好きの人にはおすすめの一冊。書店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。

 

ビール語辞典: ビールにまつわる言葉をイラストと豆知識でごくっと読み解く
リース 恵実
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『発音記号の正しい読み方』中村駿夫著

通勤途中にいつも通る書店をのぞいてみたら、英語本のコーナーに珍しい本が平積みになっていました。

発音記号の正しい読み方

いかにも古めかしい表紙デザイン。奥付を見てみると、何と初版は1959年!

50年以上も版を重ねているということは、きっと素晴らしい本に違いない。そう思い、購入してみることにしました。

内容は中学生向けに発音記号の読み方をやさしく解説したもの。全部でわずか32ページの小冊子です。

一つ一つの項目を読みながら、そうそう、昔はこういう説明を読みながら練習したなあ、と懐かしい気持ちになりました。

せっかくなので、本書の項目から子音と母音を一文字ずつ紹介してみましょう。

θ

【発音の仕方】上の歯の先に舌先を軽く当て、その間から「いき」を出す。

〔注意〕[θ リー]が[s リー]とならないように舌先を上の歯の先に忘れないでつけること。

θ というと歯と歯の間に舌先を入れるようなイメージがありましたが、本書では「上の歯の先に舌先を当てる」と説明されています。言われてみれば、そちらの方が簡単なのかもしれませんね。

æ

【発音の仕方】口を大きくあけ、唇を横に引いて、「ア」と「エ」を同時にいう気持で「ア」と発音する。

〔注意1〕[mæn]は[m エア n]、[bæd]は[b エア d]と発音するように努めた方がよい。(もちろん、[エア]は同時にいうのである。)しかし、行き過ぎて[ミャン][ビャッド]のようになってはいけない。

〔注意2〕[æ]は英語にはたびたび出てきて、しかも、われわれには発音しにくい音であるから、これが正しく発音できるといかにも英語らしい発音になってくる。充分練習しよう。

これはおそらくオーソドックスな説明。ただ注意1の「行き過ぎて[ミャン][ビャッド]のようになってはいけない。」という補足が面白いですね。また注意2の「いかにも英語らしい発音になってくる」というコメントにも味わいがあります。

こんな感じで発音記号の読み方を改めて確認しながら、ちょっと懐かしい気持ちに浸ることのできる本書。

大人になって、英語のやり直しに取り組んでいる人におすすめの一冊だと思います。

 

発音記号の正しい読み方
中村駿夫
昇龍堂出版
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『翻訳できない世界のことば』

今、世界には数千の言語があり、私たちはお互いを理解するために翻訳という手段に頼っています。

その技術はもちろん素晴らしいものだと思いますが、翻訳という過程でこぼれ落ちてしまうものがあることもまた事実。

そのこぼれ落ちてしまったものの中には、いったいどのような世界が広がっているのでしょう?

今回紹介する『翻訳できない世界のことば』という絵本では、世界中の言語から、他の言語に移し替えるのが難しい、独特の手触り・ニュアンスを持った単語を集めて紹介しています。

翻訳できない世界のことば

本書では北欧の言語も多く取り上げられています。

PORONKUSEMA

トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離

フィンランド語

解説によると poronkusema の距離は約7.5kmなのだそう。

この頃、ジョギングで4〜5kmくらい走っているので、もう少し頑張って poronkusema を目指してみようかと思いました。

また個人的に一番いいなあと思ったのは次の単語。

IKTSUARPOK

だれか来ているのではないかと期待して、何度も何度も外に出て見てみること。

イヌイット語

じわじわと心に染み入る素敵な表現。子供の頃にそんなことがあった訳でもないのですが、郷愁のようなものを感じます。

現代日本ならスマホでメールチェックといったところでしょうか?

この他、PISAN ZAPRA(バナナを食べるときの所要時間 マレー語)とか、COTISUELTO(シャツの裾を絶対ズボンの中に入れようとしない男の人 カリブ・スペイン語)のようにちょっと笑ってしまうような単語も収録されています。

ことばが好きな人なら、きっとお気に入りの一語を見つけられることでしょう。

また本書には日本語からも「KOMOREBI」「BOKETTO」「WABI-SABI」「TSUNDOKU」の4語が取り上げられています。

どのように定義されているのかは、、、ぜひ手に取って確認してみてください。

 

翻訳できない世界のことば
エラ・フランシス・サンダース
創元社
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歩きながら考える

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読書は自分で考えることの代わりにしかならない。自分の思索の手綱を他人にゆだねることだ。

− ショーペンハウアー『読書について』より

久しぶりに予定のない休日。鎌倉の書店に行って、棚を眺めていると『歩きながら考える』という名前のリトルプレスが目にとまりました。

『歩きながら考える』ってタイトルが良いなあと思い、手に取ってパラパラとめくっていると、内容も面白そうだったのでそのまま購入。近くのコーヒー屋さんでパプアニューギニアを飲みながら読んでみました。

購入した号(step 7)の特集は「準備が我らを自由にする」というもので、各界で活躍する人たちの「日々の備え」についてインタビューをしています。また中程の「国会図書館探訪記」も興味深く読みました。

結局、最初から最後まで1ページも漏らさずに完読。そんな風に読める雑誌が今の時代にどれくらいあるでしょう?

正方形の製本にも味わいがあって、形のある本の良さを久しぶりに実感。

編集後記を見ていたら、10年も続いているリトルプレスなのだそうで、例え一年に一冊でもそれだけの間、作り続けるというのはすごいことだと思います。

次号の「step 8」を楽しみに待ちたいと思います。

 
歩きながら考える


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