4月 28, 2014
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フィンランド語 /
フィンランド語教室63週目のレポート。
今回は入格の作り方を扱いました。まずは例文から。
Menen Helsinkiin(私はヘルシンキへ行きます。)
*menee(行く)
Helsinkiin はフィンランドの首都 Helsinki の入格の形。
[主格]Helsinki(ヘルシンキ)
[入格]Helsinkiin(ヘルシンキの中へ)
入格というのは、その字のとおり「〜の中へ」という意味を表すフィンランド語の格変化。
ヘルシンキへ行くということは、ヘルシンキという街の中へ行くということなんですね。
この入格の作り方は、フィンランド語の他の格とはやや異なります。
その手順を以下にまとめておきたいと思います。
1)語幹をもとめる
今回は以下の4つの単語を入格の形にしてみたいと思います。
talo(家)
Suomi(フィンランド)
maa(国)
huone(部屋)
まずはそれぞれの単語の語幹を求めるのが、最初のステップ。
語幹というのは、フィンランド語の単語を格変化させるためのベースになる形と思ってもらえればよいでしょう。
語幹をもとめる際には、以下のルールを適用します。
語末が[-i][-e]、子音以外のとき
→主格(辞書形)がそのまま語幹になります。
語末が[-i][-e]、子音のとき
→語末の変化が起こります。
それではさきほどの単語を一つずつ見ていきましょう。
talo(家)
語末が[-o]なのでそのまま。
talo → talo
Suomi(フィンランド)
語末が[-i]のときは[-e]に変わります。(外来語は除く)
Suomi → Suome
maa(国)
語末が[-a]なのでそのまま。
maa → maa
huone(部屋)
語末が[-e]のときは[-ee]に変わります。
huone → huonee
結果、次のような形になりました。
主格
語幹
talo
→
talo
Suomi
→
Suome
maa
→
maa
huone
→
huonee
2)入格の語尾を付ける
続いて入格の語尾を付けていきます。
これまでに習った格変化は、例えば内格なら[-ssA]、接格なら[-llA]というように格語尾の形が決まっていました。
しかし入格はこのように決まった形を持っていません。
以下に場合分けをしながら語尾の形を見ていきましょう。
2−1)語幹の末尾が1つの母音
語幹の末尾が1つの母音のときには、その母音を重ねて末尾に[-n]を付けます。
talo → taloon
Suome → Suomeen
2−2)語幹の末尾が2つの母音
語幹の末尾が2つの母音のときには、まずその単語が1音節か2音節以上かを確認。
1音節のときには、母音を重ねて末尾に[-n]を付け、重ねた母音の前に[-h-]を挟みます。
maa → maahan
2音節のときには、末尾に[-seen]を付けます。
huone → huoneeseen
以上の手順をまとめると、次のようになります。
主格
語幹
( 語末のチェック)
入格
talo
→
talo
→(1つの母音)→
taloon
Suomi
→
Suome
→(1つの母音)→
Suomeen
maa
→
maa
→(2つの母音+1音節)→
maahan
huone
→
huonee
→(2つの母音+2音節以上)→
huoneeseen
ようやく入格の形ができあがりました。
taloon(家の中へ)
Suomeen(フィンランドの中へ)
maahan(国の中へ)
huoneeseen(部屋の中へ)
これでさまざまなものの中に入っていくことができそうです!