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フィンランド語学習記 vol.302 − ライオンたち

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フィンランド語で「ライオン」は leijona(レイヨナ)。

この leijona の複数語幹はどのように作ったらよいでしょう?

『フィンランド語文法ハンドブック』には次のような記述が。

-a/-ä で終わる3音節以上の語では、原則として名詞であれば -a/-ä は -o/-ö に変化し、形容詞であれば -a/-ä は消えてしまいます。

『フィンランド語文法ハンドブック』P.143

具体的な単語とその変化を挙げてみましょう。

名詞 peruna
(じゃがいも)
perunoi
形容詞 ihana
(すばらしい)
ihani

 

名詞のときは[a/ä]が[o/ö]に変化し、形容詞のときは[a/ä]が消える。これはルールの通り。

しかし leijona の場合はどうでしょう?

名詞 leijona
(ライオン)
leijoni

 

名詞なのに[a/ä]が消える。これはさきほどのルールに反しています。

フィンランド語教室の先生曰く leijonoi としてしまうと、母音が多すぎて発音しにくくなってしまうのだそう。

ライオンというのはもともと「猛々しい」という意味の形容詞だったとか、そういった歴史的理由を思い浮かべたのですが、それは考えすぎだったようです。

この程度の例外はどんな言語にもあるのでしょうが、ノンネイティブにとってはちょっとやっかいなライオンの語形変化のお話でした。

 

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あらゆる物事に反対する20%の人々

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About one-fifth of the people are against everything all the time.

- Robert F. Kennedy

身の回りを振り返ってみると、あらゆる物事に反対する人というのが一人や二人はいるのではないでしょうか。

そういう人たちの意見というのは、一つ一つを取り上げてみれば真っ当なものなのかもしれません。

しかし人生を前向きに進めたり、組織を前向きに動かしたりしたいときには、マイナスに働くことがほとんどでしょう。

人間というのは習慣の生き物ですから、変化をもたらすような提案については元来批判的なのだと思います。

梅雨の季節、居心地の良い部屋にとどまっていたいという気持ちは理解できますが、いつかは玄関のドアを開けて雨空の下へ一歩を踏み出さなければなりません。

自分自身がいつも批判的なことを言っていると自覚のある人は、批判したくなる気持ちをぐっと抑えてみる、あるいはこうしたらもっと良くなるという改善点を述べてみる。そんなことを少しだけ意識してみてはどうでしょうか。

周囲の雰囲気も変わり、やがて新しい世界が見えてくるのではないかと思います。

フィンランド語学習記 vol.301 −[i]の文字と格闘する

photo credit: Aurinkolahti via photopin (license)

photo credit: Aurinkolahti via photopin (license)

このところフィンランド語教室のテキスト「suomea suomeksi」の内容がぐっと難しくなってきたと感じます。

その最大の原因はおそらく「複数形の格変化」。

もちろんこれまでにもフィンランド語の格変化というのは十分複雑だった訳ですが、複数形が出てきてから、より拍車がかかったような気がします。

例えば maissa という単語が出てきたときに、それが maa(国)という単語の複数内格[-i+ssA]であることに気付くのにずいぶん時間がかかってしまったり。

単数 複数
主格 maa maat
内格 maassa maissa

 

[i]の文字が複数形の印であるということはわかっているものの、あまりにもあちこちの単語に入り込んでいると頭の中の処理が追いつきません。

いっそ長い単語だとよいのですが、maissa のように短い単語となると逆に混乱してしまいます。

このあたりは理屈で覚えるよりも、インプットの量を増やすことで慣れていくしかないのでしょう。

まずは手元にあるテキストをしっかりと読み込むところから始めたいと思います。

フィンランド語学習記 vol.300 − 多くの年配の人々は

フィンランド語教室で使っているテキスト「suomea suomeksi」の Kappale 24 は次のような一文で始まります。

Monilla vanhoilla ihmisillä on tapana puhua samoista vanhoista asioista monta kertaa huomaamatta tai muistamatta, että toiset ovat kuulleet samat jutut jo monta kertaa.

一文が長い! 格変化も多い!

ということで、この一文を読み解くだけで、かなりの時間がかかってしまいました。

以下、いくつかのパーツに分けて、文の構造と意味をひもといていきたいと思います。

 

1)Monilla vanhoilla ihmisillä

フィン
moni たくさん
vanha 古い、年配の
ihminen

 

Monilla vanhoilla ihmisillä は「多くの年配の人々」を意味する Moni vanha ihminen の複数接格[-i+llA]の形。

主格 Moni vanha ihminen
複数接格 Monilla vanhoilla ihmisillä

 

「接格+on+〜」は、フィンランド語の所有文と呼ばれる形で「〜を持っている」という意味になります。

年配の人々はいったい何を持っているのでしょう?

 

2)on tapana puhua samoista vanhoista asioista monta kertaa

フィン
tapa 習慣
puhua 話す
sama 同じ
vanha 古い、昔の
asia 物事
monta kertaa 何度も

 

tapana は「習慣」を意味する tapa の様格[-nA]の形。

「tapana+動詞の原形」で「〜する習慣がある」の意味になります。

ここでは後に puhua が来ているので「話す習慣がある」の意味に。

年配の人々は何を話す習慣があるのでしょう?

続く samoista vanhoista asioista は「同じ昔の物事」を意味する sama vanha asia の複数出格[-i+stA]の形。

主格 sama vanha asia
複数出格 samoista vanhoista asiosta

 

「puhua+出格」で「〜について話す」の意味になります。

年配の人々は同じ昔話を何度もする習慣があるということなのでしょう。

文はさらに続きます。

 

3)huomaamatta tai muistamatta

フィン
huomata 気がつく
tai または
muistaa 思い出す

 

huomaamatta は「気がつく」を意味する huomata の第三不定詞欠格[-mAttA]の形。

辞書形 huomata tai muistaa
第三不定詞欠格 huomaamatta tai muistamatta

 

フィンランド語の第三不定詞欠格は「〜することなしに」の意味になります。

年配の人々は「気がつくことも、思い出すこともなしに」同じ昔話を何度もする習慣があるということなのでしょう。

文はさらに続きます。

 

4), että toiset ovat kuulleet samat jutut jo monta kertaa.

フィン
että 〜ということ
toinen 他の
kuulla 聞く
sama 同じ
juttu
jo もう
monta kertaa 何度も

 

että は「〜ということ」を意味する接続詞。英語の that に当たる単語です。

toiset は「他の」を意味する toinen の複数主格[-t]の形。

ovat kuuleet は「聞く」を意味する kuulla の現在完了形。

現在完了形になっているのは、昔からずうっと聞いているというニュアンスでしょう。

samat jutut は「同じ話」を意味する sama juttu の複数対格[-t]の形。

主格 sama juttu
複数対格 samat jutut

 

フィンランド語の対格は「〜を」の意味になります。

すなわち年配の人々は「他の人がもう何度も同じ話を聞いたということに」気がつくことも、思い出すこともないということなのでしょう。

文はこれでおしまい。

 

5)まとめ

そんな訳で全文(というか一文)を一気に訳してみると、

Monilla vanhoilla ihmisillä on tapana puhua samoista vanhoista asioista monta kertaa huomaamatta tai muistamatta, että toiset ovat kuulleet samat jutut jo monta kertaa.

(多くの年配の人々は、他の人がもう何度も同じ話を聞いたということに気がつくことも、またそのことを思い出すこともなく同じ昔話を何度もする習慣がある。)

こんな感じになるでしょうか。

。。。疲れたので、コーヒーを一杯。

「煮詰まる」と「行き詰まる」の違いとは?

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ある会社の定例会議。

現状を打開するための方策を話し合っていたものの、議論は一向に噛み合わず。

すっかり煮詰まってしまったので、一時休憩となりました。

。。。こんな時に使っていた「煮詰まる」という表現。実は誤用であるということを最近知りました。

新明解の「煮詰まる」の語義を見てみましょう。

につまる【煮詰まる】

  1. 煮えて鍋の中の水気が(ほとんど)無くなる。「汁が煮詰まったところで火を止める」
  2. 会議などで、議論が出尽くして、結論が出せる状態に近づく。「話合いがー」〔問題の解決処理に行き詰まる意に用いることもあるが、誤り〕

「新明解国語辞典 第七版」

「煮詰まる」というのは結論に近づくことであり、行き詰まることではないと定義されています。

たしかに煮物を作ろうとして鍋を火にかけたのであれば、煮詰まること自体は目的に適っており、何ら悪いことではありません。

せっかくなので「行き詰まる」の語義も見てみましょう。

ゆきづまる【行き詰まる】

道が無くて先へ行けなくなる。いきづまる。〔広義では、交渉・仕事などがうまく進まず、動きがとれなくなることを指す。例、「運動(話合い)がー」〕

「新明解国語辞典 第七版」

言われてみればたしかに「行き詰まる」というのは「煮詰まる」に比べて意味が明解。

それなら「行き詰まる」を使えばよいのですが、ついつい「煮詰まる」と言ってしまうのは自分だけでしょうか?

 
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ほぼほぼ

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A:あの書類はできた?
B:はい、ほぼほぼできています。

ここ数年、こんな表現をよく聞くようになりました。

「ほぼほぼ」というのは単なる「ほぼ」といったい何が違うのでしょう?

ほぼ【略・粗】

細かい点はともかく、大体においてそうであると判断される様子。

「新明解国語辞典 第七版」

手持ちの辞書を調べてみると、「ほぼ」はのっているものの、「ほぼほぼ」がのっているものは見つからず。

まだ辞書にのるほど市民権を得てはいないようです。

そこで「ほぼ」の代わりに「ほぼほぼ」と言いたくなる心理を考えてみたところ、二つの点に気が付きました。

一つ目は、完璧に近づけたいという心理。

「ほぼ」終わった仕事の完成度が95%だとすれば、「ほぼほぼ」終わったと表現することによって、話し手はその完成度を96%、97%、98%と100%に近づけていきたいのではないでしょうか。

二つ目は、言い訳をしたいという心理。

もうあの仕事は終わったんだろうね?と問い詰められたとき。「ほぼ」終わったと言うのではスキがあると思われてしまうので、「ほぼほぼ」終わったと言うことで、「ホントに、もう、まもなく完成なんです!」というニュアンスを込めているのではないかと。

そのあたりの裏のニュアンスを想像してみると、なかなか面白い表現だなあと思います。

この「ほぼほぼ」は将来、辞書に掲載されるほどの一般性を得ることができるのか? これから見守っていきましょう。

 
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