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『太宰治の辞書』北村薫著

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17年ぶりの再会。北村薫さんの新刊『太宰治の辞書』を読みました。

太宰治の辞書

これはデビュー作の『空飛ぶ馬』から始まった円紫さんシリーズの6作目。

  • 『空飛ぶ馬』
  • 『夜の蝉』
  • 『秋の花』
  • 『六の宮の姫君』
  • 『朝霧』
  • 『太宰治の辞書』

円紫さんシリーズというのは、主人公の女子大生「私」が落語家の春桜亭円紫さんを探偵役に様々な「日常の謎」を解いていく推理小説のシリーズ。

調べてみると、前作の『朝霧』が1998年に出ているので、なんと17年ぶり(!)のシリーズ新刊ということになります。

まさか新刊が出るとは思っていなかったので、最初に書店で見かけたときには本当にびっくりしました。

さっそく購入したものの、一気に読んでしまうのはもったいないので、ゴールデンウィーク休みに一行一行味わいながらゆっくりと読み進めていきました。

懐かしい登場人物と懐かしい世界観。

登場人物たちは、17年のブランクをそのまま反映し、それぞれ年を取っています。フィクションなので、前作のすぐ後を描くこともできたのでしょうが、読んでみるとこれで良かったんだろうと思いました。

本書は「花火」「女生徒」「太宰治の辞書」というタイトルの三つの短編からなっています。内容は4作目の『六の宮の姫君』と同様、芥川龍之介の「舞踏会」、太宰治の「女生徒」といった文学作品を巡るミステリー。

前作まで物語の鍵を握っていた探偵役の円紫さんは、本書では三つ目の短編「太宰治の辞書」にのみ登場し、主人公に一つの謎を与えますが、それ以上の役割は与えられていません。成長した主人公の「私」は独力でさまざまな謎に向き合っていきます。

よくある推理小説のように派手な事件は起こりませんが、緻密な構成とディテールにぐいぐいと引き込まれます。

本作を読んでから、北村作品の魅力とは何だろう?と改めて考えていました。

もちろん人によって挙げるポイントは異なると思いますが、自分にとって何よりも魅力的なのは登場人物たちのたたずまい。

本シリーズに限らず、北村作品には一日一日を丁寧に生きている人たちが登場します。そんな彼らの息づかいに触れて、この世界の豊かさ・面白さを再認識できるというのが何よりの北村作品の魅力なのではないでしょうか。

何よりも「本が好きな人」、そして「本が好きな人を好きな人」におすすめの一冊です。

 

太宰治の辞書
太宰治の辞書

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北村 薫
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徳は孤ならず、必ず隣有り

15050901

職場に向かう途中に有隣堂書店があるので、時々立ち寄っています。

先日も書店の前を歩いていたら、

徳は孤ならず、必ず隣有り

という言葉が棚の上に掲げられているのを発見。

これはどんな意味だろう?と気になったので、その場でメモ。

帰宅後に意味を調べてみると、論語の一節だとわかりました。

「徳のある人というのは孤立することはない。必ず協力してくれる人が現れるものだ」というような意味なのだとか。

なるほど!と一瞬思いましたが、この「徳」というのはわかるようでわからない言葉。

徳のある人というのは、いったいどのような人を指すのでしょう?

他人に慕われる人なのか、あるいは自分が正しいと思ったことを貫く人なのか。それとも?

そのあたりをはっきりさせるため、この部分の英訳を『英語で論語』という本で調べてみると、さきほどの一節は次のように表現されていました。

Act morally, and people will understand you in the long run.

この解釈によると「徳」というのは moral、つまり道徳の「徳」であると。

だとすると「徳は孤ならず」というのは「道徳的な人というのは孤立することはない」という意味なのでしょうか?

ただ道徳的と表現してしまうと、徳という単語の持っている奥深さのようなものが失われてしまうような気もします。

このあたりは解釈、というか言葉の選び方の難しいところ。

ちなみに有隣堂という書店の名前は、この論語の一節「徳は孤ならず、必ず隣有り」から取られているのだそう。

そんな由来があったのだとは知らず。含蓄のある名前ですね。

 

英語で論語
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動物のオスとメスの英単語

先日、辞書で見つけて、ちょっと感動してしまった単語がこちら。

zebress

雌のシマウマ

「ランダムハウス英和大辞典 第2版」

シマウマのような単語にも女性形が用意されている英語というのはすごい!と感心してしまいました。

他の動物にも女性形は用意されているのかな?と思い、調べてみると、いくつかの単語を見つけることができました。

オス メス
buck
stag
doe 鹿
bull cow
rooster
cock
hen ニワトリ
drake (hen) アヒル、カモ
fox vixen キツネ
leopard leopardess ヒョウ
lion lioness ライオン
peacock peahen クジャク
ram ewe
stallion mare
tiger tigress トラ

 

クジャクのメスを意味する peahen、羊のメスを意味する ewe など、メスの方にはあまり聞いたことのない単語も並んでいます。
(ewe は you と同じ「ユー」という発音。)

それから一つ不思議なのは、アヒルのところでしょうか。

アヒルは、総称の duck の他に、男性形の drake という単語があるのですが、それと対になる女性形は見当たりません。
(ただし様々な鳥類のメスを意味する hen は使用可能。)

男性形はあるものの女性形はない、というのは英語では珍しいパターン。

アヒルのメスにいったい何があったのか? 気になるところです。

フィンランド語学習記 vol.290 − 過去形と現在完了形

まずは穴埋め問題を三つ。

  1. Minä                                suomea eilen.(昨日、私はフィンランド語を勉強しました。)
  2. Minä                                suomea eilen.(昨日、私はフィンランド語を勉強しませんでした。)
  3. Minä                                suomea kaksi vuotta.(私は2年間フィンランド語を勉強しています。)

*opiskella(勉強する)

1・2は過去形、3は現在完了形の文です。

正解はこちら。

  1. Minä  opiskelin  suomea eilen.(昨日、私はフィンランド語を勉強しました。)
  2. Minä  en opiskellut  suomea eilen.(昨日、私はフィンランド語を勉強しませんでした。)
  3. Minä  olen opiskellut  suomea kaksi vuotta.(私は2年間フィンランド語を勉強しています。)

それぞれの内容は次のとおり。

  1. 過去形の肯定文 = 動詞の過去形
  2. 過去形の否定文 = 否定動詞(en, et, ei, emme, ette, eivät)+過去分詞
  3. 現在完了形の肯定文 = olla(olen, olet, on, olemme, olette, ovat)+過去分詞

フィンランド語の特徴は2の過去形の否定文で過去分詞を使うこと。

これが3の現在完了形の文と混ざって出てくると、どうしても混乱してしまいます。

前回のフィンランド語教室ではまず次の8つの形をきちんと押さえようという話が出ていました。

opiskella(勉強する)
[現在語幹]opiskele
[過去語幹]opiskeli
*以下は一人称単数(minä)の変化

肯定 否定
現在形 opiskelen en opiskele
過去形 opiskelin en opiskellut
現在完了形 olen opiskellut en ole opiskellut
過去完了形 olin opiskellut en ollut opiskellut

当面の目標は opiskella という動詞の辞書形から、opiskelin(過去形・肯定)、en opiskellut(過去形・否定)、olen opiskellut(現在完了形・肯定)の三つの形をぱっと作ることなのですが、これがなかなか難しい。

先日はそのあたりの反射神経を養うため『フィンランド語トレーニングブック』の Kappale 55「過去形・否定」、Kappale 56「現在完了形」あたりをせっせと解いていました。

これを素早く作れるようになると基礎の作文はかなり楽になりそうなので、もうひと頑張りしてみたいと思います。

 

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「いる」と「ある」

photo credit: P1030297 via photopin (license)

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There is a cat on the bed.(ベッドの上にネコがいます。)
There is a book on the desk.(机の上に本があります。)

英語ではどちらも同じ there is〜 の構文。

しかし日本語に訳すときには「いる」と「ある」を使い分けなければなりません。

人や動物など主語が動くものなら「いる」、動かないものなら「ある」というのは、日本語ネイティブなら意識することなく使い分けられるところ。

しかし日本語を外国語として学ぶ人にとっては、果たしてどうなのでしょう?

日本人にとって冠詞の使い方が難しいように、自分の母語で区別しないものを区別するというのは難しいもの。

ネコは。。。えーと、動物だから。。。います!

というように、立ち止まって考える必要があるのかもしれません。

日本人が英語を学ぶときに「冠詞って何のためにあるの?」とか「単数・複数って何のために区別するの?」なんて、日本語にないルールを槍玉に挙げることがありますが、英語ネイティブの視点から日本語を眺めてみれば、この「いる」と「ある」のように他言語には見られない区別をすることも多々あります。

日本語ではなぜ「いる」と「ある」を区別するのですか?

と聞かれたら、何と答えるべきでしょうか?

フィンランド語学習記 vol.289 − ストライプ/チェック

前回のフィンランド語教室でちょっと面白い単語が出てきたのでメモしておきます。

フィン
raidallinen striped ストライプの
ruudullinen checked
checkered
チェックの

 

フィンランド語で「ストライプの」は raidallinen(ライダッリネン)。

「縞」を意味する raita という単語から派生したのだそう。

またフィンランド語で「チェックの」は ruudullinen(ルードゥッリネン)。

こちらは「四角」を意味する ruutu という単語から派生したのだそう。

「ストライプ/チェック」など、この手の図柄を伴う単語はGoogle画像検索をしてみると、イメージをよりよく理解することができます。

raidallinen(←クリック)

ruudullinen(←クリック)

さすがフィンランド? 素敵な洋服がたくさん出てきました。

これはいい、というものはあったでしょうか?

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