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『スフィンクスか、ロボットか』レーナ・クルーン著

フィンランド語のクラスで先生がすすめてくれたレーナ・クルーン著「スフィンクスか、ロボットか」という本を読みました。

スフィンクスか、ロボットか (はじめて出逢う世界のおはなし)

一冊の中に「スフィンクスか、ロボットか」「太陽の子どもたち」「明かりのもとで」という3編が収録されています。

表題作「スフィンクスか、ロボットか」はリディアという女の子が、ちょっと風変わりなお父さんやスレヴィという友達とこの世界の成り立ちについて様々な対話をしながら進んで行く、SF的・哲学的(?)な物語。

いやSF的とか哲学的という言葉を使ったものの、正直に言ってどんな形容詞がふさわしいのかよくわからない不思議な小説です。

物語の中には、かきまぜていると渦巻きが発生して飲み込まれてしまうスープや、庭ごと空中に浮かび上がる家など、奇想天外なエピソードがたくさん出てきます。

「太陽の子どもたち」では、スミレという女の子が、花屋のお使いで様々な人たちに花を届けます。その過程でかいま見る大人の世界を子どもの視点から描いています。

「明かりのもとで」は、ルスという女の子を中心に小さな村の暮らしを描いています。子どもたちは学校でクラスメイトの病気を通して人の生死を学んだり、45年後の2,000年を想像しながら未来の夢を語ったり。

3編を通して強く印象に残るのは子どもたちのまなざしです。私たちが、子どもの頃どういう風にこの世界を見ていたのか、深く眠っていた記憶をこれらの物語が呼び起こしてくれるようです。

そして当たり前のように受け取っているこの世界の現実を、もっと豊かなものとして受け取るためのきっかけを与えてくれます。どこかなつかしい場所に連れて行ってくれるこの小説、おすすめです。

 

スフィンクスか、ロボットか (はじめて出逢う世界のおはなし)
レーナ クルーン
東宣出版
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フィンランド語学習記 vol.8 − ネンの謎

フィンランド語教室4週目のレポート。

今日はまず色の名前からスタート。

フィン
musta 黒、黒い
valkoinen 白、白い
punainen 赤、赤い
sininen 青、青い
keltainen 黄色、黄色い

 

フィンランド語は基本的にローマ字読みのため[ムスタ][ヴァルコイネン][プナイネン][スィニネン][ケルタイネン]とそのまま読みます。

「musta」以外は全て[-nen]で終わっているのがフィンランド語風。この[-nen]は、ミカ・ハッキネンやキミ・ライコネンなどフィンランド人のファミリーネームにもよく使われていますね。

気になったので少し調べてみると[-nen]とは「小さい」という意味の接辞であるそうです。正確には縮小辞/指小辞などと呼ぶものらしく、Wikipedia にかなり詳しい説明がのっていました。

人名以外の[-nen]は名詞から形容詞を作る接辞ということですので、日本語の形容詞に付く「〜い」のようなものでしょうか。

続いて国の名前。

フィン
Suomi フィンランド
Ruotsi スウェーデン
Norja ノルウェー
Tanska デンマーク
Islanti アイスランド

 

北欧の5か国です。スペルを見ただけで何となくわかるものと、全くわからないものがあります。

その中でも「Ruotsi」などは「スウェーデン/Sweden」とは音感が全く違います。そもそもスウェーデン語でスウェーデンは何と言うのだろうと思い、調べてみると「Sverige」でした。フィンランド語よりは日本語や英語に近い感じがします。

国名というのは固有名詞なので、言語によってこれほど音感が違うというのは実に不思議。

。。。しかし考えてみると、人名も言語によって音が変わることがありますね。

ユリウス・カエサルさんとジュリアス・シーザーさん、フー・チンタオさんと胡錦濤さんでは、知らない人が聞いたら同一人物とは思えません。

とはいえオバマ大統領はきっと何語でもオバマ大統領なはずで、実はフィンランド語ではオバマネン大統領だったなんてことはないでしょう。たぶん。

国名の後は様々な形容詞や数の表現を練習していきます。

やはりまず基本単語を身につけなくては次のステップにすすめないということで、次回の授業までに今日習った単語を覚えてくるようにとの指令。

こればかりは日々練習するよりほかないので、めげずに頑張りたいと思います。


フィン・日ポケット辞典を購入する

フィンランド語教室の先生から教えてもらった「フィン・日ポケット辞典」を購入しました。

インターネットで「urpo」と検索するように言われたのでその通り検索してみると、たしかにフィン語辞書の購入ページがありました。

申し込みフォームに必要事項を入力し、代金を振り込むと、すぐに発送していただきました。

封を開けてみると想像していたよりもかなり小さい。でもこの中に10,000語以上の単語があると思うとわくわくします。

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表紙には「taskusanakirja」の文字が。

この単語はどこかで見たことがあるなと思ったら前回の授業で習っていました。

  • 「sana」は単語
  • 「kirja」は本
  • よって複合語「sanakirja」は辞書

そこまではよいのですが、最初の「tasku」の意味がわかりません。そこでさっそく調べてみるとポケットという意味でした。すなわち「taskusanakirja」でポケット辞書という意味になるのですね。納得。

発行者が「urpo」となっているので、そういえば最初に検索した「urpo」とはどんな意味なのかと調べてみると、なぜかのっていません。

それならということでWiktionaryで調べてみると、

Noun
1.(colloquial)moron

とのシンプルな記述が。

moronは、あほとかまぬけの意味ですね。colloquial(口語)とあるので、もう少し別のニュアンスもあるのかもしれませんが、どういう意図があるのでしょう?

それはさておき、中身をパラパラとめくってみると、やはり長い単語が多いなあという印象。きっと複合語が多いからでしょうか。

購入する前は、今の段階では辞書は必要ないかなとも思ったのですが、実際に手元に届いてみると、授業で意味を聞き逃した単語もすぐに調べることができますし、なかなか便利なものです。

ただ一点、辞書を引く際にどうしても慣れることができないのが[ä, ö]の出てくる順番です。

例えば「päivä」という単語を調べたいとします。その場合、どうしても[p→a]という感覚なので、pのセクションの最初の方を見てしまうのですが、実は[pa→pb→pc…….pz→pä→pö]という順番で並んでいるのでpの最後の方を見なければならないのです。

ささいなことではあるのですが、このあたりがさっと引けるようになると、いよいよフィンランド語感覚が身に付いてきたと言えるのかもしれません。


フォームからコンテンツへ 〜外国語学習における読書のすすめ〜

外国語を学ぶための最良の方法とは何でしょう?

この質問に答えるためには、例えば下記のような様々な要因を考慮しなければならないでしょう。

  • これまでの学習履歴
  • 習熟度
  • 国内にいるのか、ネイティブの環境にいるのか

などなど

しかし敢えて一般論を述べるとすれば、できるだけ早い段階でフォームからコンテンツの学習へ移行することは非常に大切だと思います。

外国語を学び始めたばかりの人は、通常まず単語や文法を学びます。(=フォーム)

そしてある程度の単語や文法を身につけることができれば、その外国語で書かれた書籍を読んだり、ニュースを聞いたりすることもできます。(=コンテンツ)

私見ですが、外国語学習においてフォームの段階からコンテンツの段階へ進むことができれば、最初のゴールの達成であり、そこから先の学習は軌道にのせやすいと思います。

書籍(洋書)というとややハードルが高い印象もありますが、必ずしも一般向けの書籍である必要はなく、学習者向けの書籍(Graded Readersなど)を利用することもできます。

また読書には自分でペースを決められる、わからないときに何がわからないのかが明確である(わからない単語や表現を視覚的に確認でき、かつ調べることもできる)というメリットがあるため、とりわけ初期の段階では音声教材よりも優位性があると言えるでしょう。

私自身の英語学習を振り返って、最も英語力が伸びた経験は何かと考えると、ジョン・アーヴィングの「ガープの世界」を原書で一冊読んだことかもしれません。

The World According to Garp

かなり厚い本なので、買った当初は一冊読み通す自信はなかったのですが、読んでいるうちに、どんどん続きが気になってきて、気がついたら一冊読み通していました。

この場合は、続きを読まずにはいられないほど面白い本に出会ったということが幸いでした。一冊を読み終えた後は心地よい達成感があり、何となく英語力が一段階上がったような実感がありました。

今、取り組んでいるフィンランド語の学習でも、なるべく早い段階で原書を読みたいと考えています。最初は絵本や児童書になるでしょうが、フィンランド文学にはそれらの分野ですぐれた作品が多いようなので楽しみです。

なお英語を学習しているものの、まだ洋書を読んだことがないという人は最初の一冊にこちらの本などいかがでしょう。

Matilda (PMC) (Puffin Modern Classics)

著者のロアール・ダールは「チャーリーとチョコレート工場」などの代表作がある児童文学作家で、この「Matilda」は天才的な才能を持つ女の子マチルダが周囲の悪い大人たちをやっつけていくというお話。挿絵も楽しく、読みやすいのでおすすめの一冊です。


フィンランド語学習記 vol.7 − sisu と ko の話

フィンランド語教室3週目のレポート。

本日はフィンランド人の先生の回。

授業前の雑談の後に「Sisu」という名前のフィンランドの飴(?)をみなでいただきました。

sisu というのは、フィンランド魂というような意味で、根性とか決断力という含意もあるとのこと。

一部にはまずい飴(?)として知られているらしく、根性や決断力がないと口に入れられないような味なのか?とやや緊張するも、なめてみるとミント風の味。

箱をよく見るとキシリトールと書いてありました。食感はふにゃふにゃで歯にへばりつく感じ。

まずくはないものの、すすんで食べたいほどでもないでしょうか??

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Sisu はこんなパッケージに入ってます。Sisu ではなく Gifu に見えるのは、フラクトゥールという古い書体をロゴに使っているため。

それはさておき、

本日の授業では、様々な「疑問文」「否定文」「否定疑問文」などを学んでいきます。ペースが早く、新出単語もどんどん出てくるのでついていくのが大変。

そろそろ復習をきちんとしていかないと、ずるずると置いて行かれることになりそうです。気を引き締めて行きましょう。

今日、面白かったのは疑問文に付ける[-ko]の話。

Minä olen Aki.(私はアキです)
Sinä olet Aki.(あなたはアキです)
Oletko sinä Aki?(あなたはアキですか?)

フィンランド語では疑問文を作るときに単語の末尾に[-ko]を付けます。

この[-ko]は動詞の末尾だけでなく、人の名前など名詞の末尾に付けてもよいとのこと。

Akiko?(アキですか?)
Youkoko?(ようこですか?)

「こ」で終わる日本人女性の名前は多いので、こういう場合の語感が面白いという話が出ていました。

しかし考えてみると日本語の「か」も同じような使い方ができますね。

あなたはアキです
ようこ

形容詞にも付けられます。

青い

一見全く異なるように見える言語にこんな共通点があるとは面白いですね。

その後、先生が日本語に翻訳したフィンランドの絵本を何冊か紹介していただき、本日の授業は終了。

その中で『ぶた』というタイトルの絵本がぜひ読んでみたくなりました。アマゾンでも取り扱いがあるようです。

ちなみにフィンランド語で「ぶた」は sika と言うそうです。それでは「鹿」は何と言うのだろう?と思って調べてみたら hirvi でした。

なお冒頭で触れた sisu はフィンランド魂または飴の名前ということですが、ひっくり返した susi は「オオカミ」の意味になるそうです。これはまた不思議。
 

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フィンランド語学習記 vol.6 − 語彙力増強作戦

千野栄一さんの名著『外国語上達法』によると、外国語の学習に際して必ず必要なのはたった二つ「語彙と文法」なのだそうです。

だとすれば、語彙のない文法というのはありえないので、まずは語彙を増やさなければなりません。

単語力を一気に構築する方法としては、前回のエントリーで紹介したようなソフトウェアを使うという方法もあります。

しかし今回はそこまで焦って覚える必要もないので、授業で出てきた単語を日常生活の中でゆるやかに復習できるようなシステムを作ることにしました。

システムというと大げさなのですが、今回は「i暗記」というiPhoneアプリを使います。

有名なアプリなので使ったことがある人もいると思いますが、簡単に概要を説明します。

このアプリは昔ながらの単語カード(表に覚えたい単語、裏にその意味)をそのままデジタルに再現したものと言えるでしょう。とはいえ、もちろんそれだけではない様々な工夫があります。

 

Web上で単語帳の編集ができる。

ブラウザ上で単語と意味の入力をすることもできますし、CSVファイルを使って一気にたくさんの単語を取り込むこともできます。

しかしフィンランド語の場合、CSVファイルから取り込むとウムラウトの文字[ä, ö]が消えてしまいます(涙)。そのためブラウザ上で直接入力するか、CSVで取り込んだ後、ウムラウトの文字部分を修正するよりほかありません。

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↑この画面に単語を入力していくと、↓こんな感じのリストに仕上がります。

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iPhone上の画面はこんな感じ。「Hyvää iltää!」のカードにタッチすると、カードが1回転して裏面の「こんばんは」が出てきます。意味がわかった単語は上の青いマスへスワイプ、わからなかった単語は下の赤いマスへスワイプします。

 

単語帳を購入・販売することができる。

ウェブ上(またはiPhoneアプリ上)で他のユーザーが作成した単語帳を購入したり、自作の単語帳を販売したりできます。さてフィンランド語の単語帳はあるのか?と思い「フィンランド」で検索したものの何も出て来ず。ちなみに「Finnish」とか「Suomi」も検索しましたがヒットしませんでした。

ということは、フィンランド語の単語帳を作成して販売すれば第一号になることができますね。(何人購入してくれるかは疑問ですが。。。)

 

なおこのソフトは、通常の学習モードを選択すると暗記効率を高めるアルゴリズムに基づいて単語を出題してくれます。その他に一夜漬けモード、スライドショーといったモードも選択することができます。

これはかなり地味なソフトではあるのですが、毎週出てくる新出単語をきっちり整理し、日々振り返るにはたいへん効果的なソフトだと思います。

これで発音の読み上げ機能があれば、ほんとにありがたいのですが、まあそれは贅沢というものでしょう。

ぜひお試しください。

ちなみに冒頭に紹介した「外国語上達法」によると、新しい言語に取り組む際はまず1,000語を覚えることが肝心ということです。ということで、まずはこのアプリの単語登録数が1,000語になるように頑張ります。
 

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)
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